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大退職時代(グレート・レジグネーション)を迎えて、企業はいま、従業員を自社に引き留めようと必死になっている。リモートワークを認めたり、福利厚生を充実させたりすることで、定着率を上げようとする会社は多い。いずれも重要だが、見落とされがちな要素がある。その会社で働きながら、子育てや趣味など、仕事以外のことに情熱を注げる環境が整備されていることだ。本稿では、従業員にそのような機会を提供するために、企業が実践すべき4つのステップを紹介する。


 大退職時代(グレート・レジグネーション)が続く中、リーダーたちは優秀な人材を獲得し、定着させることに苦心している。

 優秀な労働者は、職場に何を最も求めているのか。リモートワークや自律性が認められることなのか。給料の高さや医療保険の充実なのか。あるいは、多様性のあるチームの一員として働き、他人の人生にポジティブな影響を与えることなのか。

 これらの要素が重要であることは広く知られている。しかし、筆者らの研究によると、現状では十分に認識されていないが、労働者が仕事に魅力を感じる要素がもう一つある。

 それは、仕事以外の情熱を追求しやすいことだ。言い換えれば、仕事をしながら、仕事以外の情熱を追求できる状態を好ましいと感じる従業員が多い。そのような仕事は優秀な人材を惹きつけるだけでなく、長期にわたり生産性とウェルビーイングを維持しやすい可能性がある。

 では、仕事以外の情熱を追求したいと考えている人たちを会社に惹き付け、定着させるには、どうすればよいのだろうか。仕事における情熱をテーマにした研究と、従業員が仕事以外の情熱を追求できるよう支援している企業の実例をもとに、筆者らは以下のステップを通じて、従業員に「情熱追求の機会」を与えることを推奨する。