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パンデミックの発生から2年が経過する中、従業員の働き方をどう変えるべきか、オフィスのあり方をどのように見直すべきかと、多くの企業が頭を抱えている。従業員が望む働き方を安易に採用すれば、事業運営に支障をきたす可能性がある。本稿では、会社の「規模」と「成長方位」という2軸に基づき、4つのタイプの職場形態を紹介する。


 新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって2年が経過したいま、従業員がどこで、どのように働き、いかにコラボレーションするかについて、リーダーが再考すべき時期を迎えている。従業員をオフィスに呼び戻すべきか、リモートワークを続けるべきか。それとも、まったく新しい働き方を模索すべきタイミングなのか。

 現在、大手メディアを中心に展開されている議論には、あるシンプルな視点が抜け落ちている。それは、マネジャーは組織のビジネスニーズに合わせて職場環境を調整する必要があり、そこに唯一の正解は存在しないということだ。

 この判断には困難が伴う場合もある。最近の調査では、従業員が自分にとってベストだと思うことが、実はビジネス全体の可能性を狭める恐れがあるという事実が明らかにされている。

 このプロセスを支援するために、筆者らは、知識主導型組織の強みを最大化するうえで、マネジャーが最適な職場形態を見極めるためのフレームワークを提案している。これらの洞察は、筆者らがパンデミック以前、およびその最中にさまざまな業界で実施した大規模実証プロジェクトとケーススタディに基づいている。

 筆者らの研究は、最も効果的なワークモデルを特定するために、マネジャーは組織の2つの重要な特徴に関して説明する必要があることを示唆している。それは「規模」と「成長方位」だ。

 筆者らはマネジャ―に対し、自社がこの2つの軸のどこに位置付けられるかによって、職場形態の4つのタイプ──独立型のオフィス/キャンパス、フレキシブルスペースとのハイブリッド、コワーキング環境、完全リモート──のいずれかを実行するよう推奨している。

 4つの職場形態には「コラボレーションによる創造性vs.個人の生産性」「変化と拡張の敏捷性 vs. 連携」という2種類の悩ましいトレードオフが存在するが、いずれの職場形態においてもそれぞれのメリットがある。

 残念なことに、決断を先延ばしにして、中途半端な職場形態に甘んじるマネジャーがあまりに多い。すべてを手に入れることはできない。働き方の方向性を選択するためには、これらのトレードオフが要求される。

 しかし、4つの職場形態のうち1つを断固とした姿勢で実現すれば、成長に不可欠というわけではない要素を切り捨て、組織が必要とするものを最適化できる。