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NFT(非代替性トークン)が大きな注目を浴びる一方で、その熱狂は一部の界隈に限定されるのも事実だ。ただし、一過性の流行で終わると考えるべきではない。NFTはWeb3の世界で中心的な役割を果たす可能性がある。企業はコレクター向けのデジタル収集品を提供するだけで満足せず、Web3という未来を見据えて、いまから実験を繰り返す必要がある。


 2022年、非代替性トークン(NFT)が主流になりつつある。

 いまではお気に入りのNFTをツイッターレディットのプロフィール画像で見せびらかすことができ、それはフェイスブックとインスタグラムでもまもなく可能になる。1990年代のドットコム時代に従来型の企業が抱いた懸念を彷彿とさせる、FOMO(取り残される不安)も一因となり、大衆向けブランド高級ブランドも目まぐるしいペースでNFTのコレクションをリリースしている。

 実際には、一般消費者の大半は、2021年に台頭したボアード・エイプクリプトパンクスといったNFTの世界をいまだ理解し切れていない。加えて、基盤となるブロックチェーン技術の利便性は、消費者にとって使いやすい状態からはほど遠い。

 だからといって、NFTを一過性の流行と捉えるような過ちを犯してはならない。現在のNFTのハイプサイクルに活気を与えているのは、大量の暗号資産、そしてディスコードに夢中なZ世代のユーザーたちかもしれない。しかし、NFTはWeb3のキラーアプリケーションとなり、従来型の商取引とWeb3をつなぐゲートウェイになるのだ。

 NFTで本当に興味深い点は、その基盤技術が示す大きな可能性だ。NFTは、ブランドがWeb2のプラットフォーム中心のマーケティング環境を介す必要がなくなり、デジタル消費者とのつながりをみずからの手に取り戻す手段となる。