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新たな年を迎えると、その年に起きうる出来事に関する予測が発表されるが、このようなビジネス予測のほとんどが当たらない。しかし、だからといって予測に価値がないというわけではない。専門家による複数の予測に目を通すことで、ビジネスのトレンドを読み解き、自社の競争優位の確立につなげることができる。本稿では、2022年の予測として何が語られたかを紹介し、貴重な予測を優位性の構築に活用するための6つの方法を提示する。


 1年の始まりを迎えると、多くの人が「新年の誓い」を掲げるが、組織はその年に関する予測を示す。しかし、新年の誓いがほとんど守られないように、この種の予測もそれほど当たらない。予測とは、現在入手できる情報に基づき、未来に何が起こるかを言い当てようとすることだ。その性格上、想像の域を出ず、研究によると、予測が細部まで正確なケースはほとんどない。

 しかし、賢明なリーダーは予測から戦略的価値を引き出す。予測を総合的に評価すれば、時代精神を捉えることができる。

 そのためには適切な問いを投げかける必要がある。専門家たちは、何が重要だと考え、実現する可能性が高いと思っているのか。専門家たちは、いかなる点で見解が一致し、より興味深い点として食い違いはどこにあるのか。予測の細部は間違っていても、予測の基盤を成すトレンドや重要課題について、専門家たちは何を語っているのか。

 新型コロナウイルス感染症のパンデミックで激動の2年間を経験し、世界の人々はどのようなニューノーマルが訪れるかを知りたいと思い始めている。未来の予測と期待を評価するうえで、ふさわしいタイミングと言ってよいだろう。過去の世界規模のパンデミックやその他の危機に関する研究によれば、コロナ後の世界はまったく異なるものになる可能性が高いという。しかし、どのように異なるのだろうか。

 筆者らは、2022年以降のビジネスと社会に関する有名評論家やソートリーダーによる20の予測をメタ分析した。本稿ではまず、それらの予測の中で特に目立ったテーマをいくつか紹介する。そのうえで、企業が未来を見通し、優位性を確立するために、予測をどのように活用すべきかを論じる。