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やるべき仕事があるにもかかわらず、「ちょっとだけ」とインスタグラムやユーチューブを開き、そのまま何時間も見続けてしまった経験があるのではないか。なぜ人は非生産的な時間を過ごしてしまうのか。筆者らは、ソーシャルメディアの「スクロール中毒」に陥る3つの要因を特定した。本稿では、それぞれの要因を明らかにし、この中毒を自力で抜け出す方法を紹介する。


 次のような状況を思い浮かべてほしい。

 仕上げなければならない重要なレポートに取り組もうと腰を据え、それを取り出したところで、友人がインスタグラムで有名人の動画をいくつか送ってきた。数分だけ動画を見るはずが、気づけば1時間が経過していた。やるべきことをすっかり忘れて「ウサギの穴」にはまり込み、大事なレポートを机の上に放置して、次から次へと動画を見てしまったのだ。

 仕事中は特に、時間を効率的かつ生産的に使いたいと誰しもが思うものだ。しかし、調査によると、従業員の77%が勤務中にソーシャルメディアを利用し、その多くが1日に数時間も費やしている。

 差し迫った仕事がない時でも、座ってから携帯電話を取り出し、「いまから2時間、ティックトックをやろう!」と計画的に決めることはほぼない。では、「有名人が懺悔する様子をちょっとだけ見よう」と思っていたのが、どうして何時間も視聴する結果になってしまうのか。

 なぜ人は、このようなウサギの穴に落ちてしまうのか(そして、どうすればそこから抜け出し、仕事に戻ることができるのか)を理解するため、筆者らは米国の学生と社会人合計6445人を対象に一連の調査を行った。

 その結果、別の活動を停止して、写真や動画を見続けるかどうかの選択に影響を与える3つの要因を明らかになった。3つの要因とは、閲覧したメディアの量、閲覧したメディアの類似性、そしてメディアの視聴方法である。