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意見の対立が少ないことは歓迎されやすく、チームの合意形成をスムーズに進めるための暗黙のルールが存在することは珍しくない。しかし、そのようなパターン化された議論の進め方は、多様な意見を封じ込め、イノベーションを阻害することになりかねない。本稿では、意見をまとめ上げることを優先するような悪習を断ち切り、健全な対立を促すための4つの戦略を紹介する。


 私たちは、チーム内の対立や社内政治が少ないことを幸運だと思いがちだ。チームが長期間一緒に仕事をしていると協働のリズムが生まれ、意見の対立を最小限に抑えるための規則的な行動パターンが生じる。

 だが、時間が経つにつれ、この習慣的な仕事の進め方がチームのパフォーマンスを制限することがある。自分たちが「よい」と思っているチームダイナミクスが、画期的なアイデアや成果を生み出す妨げになっていないか、一歩引いて評価することはほとんどない。

 たとえば、前回のチームミーティングについて考えてみよう。全員が折り合いよくやっていただろうか。誰が何を発言するか予測できただろうか。意見の相違はあっただろうか。全員の意見を聞いたと思うだろうか、それとも一部の人の意見しか聞かなかったと思うだろうか。

 チーム内の相互作用のあり方は、あなたの仕事に対する考え方に影響を与える。チーム内のやり取りが予測可能なものになっていたり、だらだらした状態が続いたりしているのであれば、状況を一変させる時かもしれない。水を沸騰させると液体から気体に変化するように、仕事でイノベーションを起こすためには温度を上げる必要がある。仕事の「湯を沸かす」のだ。

 チーム会議の温度を上げるということは、多様性や意見の衝突を通じて生産的な緊張感を生み出し、さまざまなアイデアを刺激することを意味する。私たちはたいていの場合、(必要以上に)合意形成を急ぎ、多様な意見が表面化する前にそれを打ち消そうとしてしまう。

 意見がまとまるのを先延ばしにすること自体、居心地の悪いことだ。組織の既成概念を打ち破るようなアイデアを持ち込むことは難しい。しかし、立ち止まって別の考え方をしてみることが、チームを向上させるうえで必要な刺激を与えることにつながる。

 チームの古い慣習を断ち切り、会議の温度を上げるために、以下の4つの主要な戦略を活用しよう。