Illustration by Mark Harris

新型コロナウイルスの感染拡大が少しずつ落ち着きを見せる中、従業員のオフィス復帰を検討する企業が増えている。ただし、在宅勤務とオフィス勤務を選択できるハイブリッドワークを採用する企業も少なくないだろう。自分にとって最適な形で在宅と出社のスケジュールを組むためには、4つのポイントを検討することが役立つと筆者はいう。


 2020年3月に起きた突然の衝撃に伴い、仕事をバーチャルで行うことが当時可能だった何百万人もの米国人が、それを実行することになった。ピュー・リサーチセンターの調査によれば、この移行が生じる以前は、リモート勤務が可能な労働者のうち実際にそうしていたのは約20%だ。その割合は71%に跳ね上がった。

 この変化は非常に突発的で、従業員には選択の余地がほとんど与えられなかった。しかし現在、企業が本格的にオフィス再開へと向かう中、多くの従業員にとって選択肢はこれまでよりも増える見込みだ。

 毎週、オフィスで人と対面する日を何度か設けることを許可または義務化されるようになったが、どのように申請すればよいのか決めかねている――。そんな状況にある人のために、本稿ではハイブリッド型のスケジュールを判断するうえで役立つ方策を提示したい。

 時間管理のコーチである筆者は、オフィスへの(部分的な)復帰後に全体的な生産性を最大化するには、以下4つの要素を検討することが役に立つと考える。

 ●オフィスでやりたい業務は何か

 ビジネスにおける最重要業務の中には、対面で行うのが最も効果的なものがある。ハイレベルな戦略意思決定や交渉は、可能ならば常に、文字通り「テーブルに着く」ことが望ましいはずだ。バーチャルと対面では、伝わるもの・伝わらないものが大いに異なる。

 とはいえ、物事を大きく変える重大な意思決定でなくても、オフィスでのほうが適している業務はある。たとえば、プロジェクトに関するミーティングで、問題解決、意思決定、有体物の検証などを必要としたり、感情的な内容を伴ったりするような場合には、対面が最適だ。このようなプロジェクト会議がある日に合わせて、出社日をスケジュールに入れるとよい。

 また、自分がそのミーティングに対してある程度の権限を持っている場合は、ほかのチームメンバーに対しても、その日を出社日にしてもらえないか頼んでみることを検討しよう。

 どちらを優先するかは、経時的に変えるのもよい。たとえば、プロジェクトの開始時には全員で直接顔を合わせ、通常の報告会はバーチャルで行い、成果物をじっくり検証すべき時には再度全員の出社を促す、といった具合だ。

 ●チームは自分とのやり取りを、どの方法で求めているのか

 チームの生産性を最大化するには、対面とバーチャルのどちらによるコミュニケーションが最も効果的かを見極めるとよい。

 一部の同僚、そして特に部下は、対面でのほうがこちらの発信内容をより適切に理解し、情報をより的確に記憶して対応できるかもしれない。その事実に気づいたら、自分の出社日の一部を相手の出社日に合わせて設定しよう。30分でも直接顔を合わせれば、テキストや電話でのコミュニケーションの未読や誤解から生じる何時間もの不都合を経験せずに済むかもしれない。

 あるいはテキストやその他のバーチャルな方法でのほうが、情報を理解しやすいという同僚もいるかもしれない。その相手とのミーティングはリモートで続け、自分の出社日はほかの活動のために取っておくとよい。

 私たちはパンデミックを通じて、バーチャルでのコミュニケーションの能力を磨いてきた。とはいえ、直接顔を合わせてのやり取りや会議を望む人もいれば、リモートの選択肢を望む人もいるだろう。したがって、自チームの各メンバーにどれが適しているかを考えながらスケジュールを検討しよう。