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仕事で成功するには、同僚から信頼を得ることが欠かせない。どれだけ優れた意見を出しても、信頼がなければ積極的な支持は得られず、同僚からサポートを受けることもできないからだ。相手との間に「ラポール」(親密な信頼関係)を構築するには、米中央情報局(CIA)の諜報員が実戦しているさまざまな技法が役に立つ。情報源の信頼を得て、高度に重要な情報を秘密裏に引き出すCIAのエージェントは、どのようなテクニックを用いているのか。同機関のアナリストとして国家レベルの情報分析に携わってきた筆者が、ビジネスの世界で役立つ手法を伝授する。


 どのような職場でも、同僚から信頼を得ることは、成功の基盤となる。信頼がなければ、あなたの意見に対して積極的な支持が得られず、同僚からサポートを受けることができない可能性がある。信頼の有無は、目標を達成できるかできないかの分かれ目になるのだ。

 筆者は、米中央情報局(CIA)のアナリストとして、米国大統領をはじめとする政策立案者のために、情報分析レポートを作成していた。作戦本部の同僚とともに情報源である諜報員や協力者に会い、米国にとって関心の高い情報を収集していたが、この役割には信頼が不可欠だった。

 CIAを辞めたのち、大手テック企業で脅威インテリジェンスを扱う仕事に就いたが、CIAで学んだスキル、特に信頼を構築する能力がいかに重要かをすぐに理解した。情報セキュリティという男性中心の分野で働く女性として、自分の資質に対して懐疑的な見方をされることがよくあった。

 自分の経歴をあまり詳しく語れない職業に就いていたから、どうしようもなかった部分もあっただろう。会議に何度出席しても、自分の意見がそれほど支持されなかったことから、努力の矛先を変える必要があると気づいた。自分の目標を達成するには、同僚と「ラポール」(親密な信頼関係)を築き、信頼と尊敬を得ることが先決だった。

 そのために参考にしたのが、筆者がCIAで学んだ「You Me, Same Same」(あなたと私、どちらも同じ)と呼ばれる手法だ。職員の中には、これを「情報源が興味を持っている話題に、自分も興味を持っているように見せかける」という意味だと解釈する人もいた。

 しかしながら、最も成功していた諜報員たちは、自分自身が多面性を持つことで、相手との偽りのない共通点を見つけようとしていた。以下に、CIAエージェントが同僚と真のつながりを持ち、信頼関係を築くために使っているテクニックのいくつかを紹介しよう。