●テクニック(3)自分のコントロールポイントを見つける

 問題意識

 たしかに、ここからの数カ月は慌ただしく、落ち着かないかもしれない。だが、混乱に気を取られていると、最高の仕事をすることも、冷静で落ち着いた思いやりのある親にはなることもできない。これから家庭と仕事で起きることに対峙するには、自分が「乗っている」という感覚に触れることが必要だ。

 方法

 自分のコントロールポイントを探す。コントロールポイントとは、あなたが完全に制御することができ、簡単かつ頻繁にエンゲージできる日常生活の小さな一部だが、ウェルビーイングの感覚全体をいっきに高めてくれるものを指す。

 それは場所や行動、対象物、習慣、あるいはその組み合わせかもしれない。立派なものである必要はないし、子どもや仕事とまったく関係なくてもよい。

 たとえば、自分の車を完璧なコンディションに整えておくことかもしれない。座席やトランクにゴミが落ちていたり、ガラクタが残っていたりするのは、いっさいなしだ。あるいは毎朝5分間、運動をすることかもしれないし、クローゼットを整理することかもしれない。服をきちんと整理して、色別に並べておくのだ。

 毎朝特別なエスプレッソメーカーを使って、最高に美味しいコーヒーを1杯入れることだという人もいるかもしれない。瞑想や祈りの場合もあるだろう。筆者のクライアントの一人は、アンティーク家具の修理がコントロールポイントだった。

 自分に力を与えてくれることであれば、何でもかまわない。今後数カ月の慌ただしさと変化が続く状況の中で、コントロールポイントは、どのような状況にあっても自分が主導権を握っているという感覚を与えてくれる。

 ●テクニック(4)ポジティブな未来のイメージを持つ

 問題意識

 いまから数カ月後、あるいは数年後の自分が、プロフェッショナルとして、親として、そして人として、ポジティブな存在であるという心象を持っていれば、目の前に押し寄せている大量の「やるべきこと」やストレスの原因は、さほど大きな問題にはならない。

 そうなれば、いまどのような仕事をしていても、それにどれだけの時間を投じていても、それらすべてが、自分が選択した別の場所に導いてくれるものだと感じることができるだろう。

 方法

 いまから1年後を想像してみる。コロナ禍は収束し、あなたはよい状態にある。それは具体的にどのような状態だろうか。たとえば、双子の子どもたちは対面授業を楽しみ、あなたは柔軟性のある勤務体制のおかげで仕事もうまく進み、以前よりも幸せを感じている。

 そのように自分の未来をイメージできたとしても、実際には、子どもの送り迎えや学校閉鎖の問題は依然としてやっかいであり、仕事の要求は厳しく、上司にハイブリッド勤務の交渉をするのは手間かもしれない。

 しかし、そのすべてが目的のための手段になる。ストレスの先に、働く親として自分がよりよい状況にあり、いまよりも幸せに過ごしている未来を展望できるのだ。