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働く親は、秋から子どもの新学期が始まり、オフィス再開に向けた準備も進み、日々慌ただしく過ごしていることだろう。だが、停滞していた物事が一気に前に進もうとする中で、すでに疲れ果てている親も少なくないはずだ。コロナ禍でエネルギーは常に不足し、自信も失っているかもしれない。そのような心理状態は誰でも陥る可能性があるとはいえ、エネルギーを回復できそうな方法があれば、試してみる価値はあるはずだ。本稿では、働く親が再び人生の主導権を取り戻し、新たな未来に向かって前進するのを助けるために、シンプルなツールとセルフハックの具体的な方法を紹介する。


 悪い奴らに追われて、必死で逃げようとしているのに、足がうまく動かない。そんな悪夢を見たことがないだろうか。どろりとしたシロップに足を取られて、スローモーションのようにしか走れない感じだ。

 背後に追手が迫り、焦りばかりが大きくなる。前に進まなければいけないのはわかっていても、思うように進めない。

 新学年度を迎えた米国で、働く母親と父親はそのような感覚を抱いている。あなたも同じように感じてはいないだろうか。

 たしかに、コロナ禍のこの1年半(信じられないことに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まってから、もうそんなに経つ)、あなたはあらゆる力を振り絞って、戦い続けてきた。

 この数カ月は、ようやく仕事も落ち着いて、ニュースを忘れ、再び人々と集まってエネルギーを回復し、願わくは、いまよりずっと容易に過ごせるはずの「ニューノーマル」に向けて準備を整えてきたはずだ。

 にもかかわらず、新型コロナウイルス感染症にまつわる不確実な状況は、まだ続いている。そして、この1年で経験した大きな喪失感は、いまなお癒されていない。エネルギーの喪失と自信の喪失だ。

 そしていま、夏休みが終わり、学校が始まり、対面での仕事が再開しようとしている。クライアントは、あなたが再び出張してくれるのを待ち望んでいる。そうした中で、あなたは難しい状況に置かれている。これだけ疲労困憊しているのに、今後数カ月に起きる変化すべてに、はたして対峙できるだろうか。

 いま、そのような状態にあるなら、そう感じているのは自分一人ではないことを知ってほしい。筆者は、この数週間で何十人もの働く母親と父親にコーチングを行ってきたが、その誰もが「ガス欠状態で走っている」ように感じていると口にしていた。

 彼らの多くと同じように、あなたも「復帰」にまつわるさまざまな思いを押し殺して、夏休み最後の数日間を過ごしたかもしれない。あるいは、緊張を強く感じたために、離職や転職といった人生を大きく変える選択を考えたかもしれない。

 あるいは「逃避」という選択肢を考えた可能性もある。どこか遠くに引っ越して、ネットにつながらない暮らしをするという極端な選択だ。

 どれに当てはまるのであれ、そのような無力感にさいなまれた状態から抜け出さなくてはならない。人生を大きく変えるにしても、ズタズタの気分でやりたくはないはずだ。また、そこまでエネルギーレベルが低下していると、子どもを新学期の生活に馴染ませたり、オフィスに復帰したり、採用面接に行ったりすることにも困難を感じているかもしれない。

 そのような心理状態は、誰もが陥る一般的なものだと認識するのは重要だ。しかし、働く親にとってエネルギーになるものを見出すには、いますぐできることを実際にやってみることだ。

 以下に紹介する6つのシンプルなツールとセルフハックは、あなたのエネルギーを補充する助けになるだろう。ざっと目を通したら、いくつかを選んで試してみよう。