●受信箱に依頼のメールが届く前に、自分の価値基準を絞っておく

 誘いを受けた時に自動的に予定を入れるのではなく、この四半期、あるいはそれ以降、自分にとって何が大切かを考える。オフィス復帰が不安で仕方がないなら、復帰後の自分はどのように存在したいかをじっくり考える時間を取ろう。

 自分にとって本当に意味深いと感じるものを見つけるために、カギとなるいくつかの問いに答える。コロナ前はよかったと思うことは何か。新しいルーチンを確立する一方で、手放したいと思っていることは何か。

 自立心や目的意識を持つと、力を得たように感じられるだけでなく、感情をマネジメントする能力も向上する

 ●「人生の予算」を組む

 この1年半の間に起きたことなどを振り返りながら、次のように自問することで、自分が本当に望んでいることの核心を突き止める。「もしあと1年しか生きられないとしたら、どう過ごすか」。実際に目の当たりにしてきた状況や、どれだけの命が突然奪われたかを振り返れば、その可能性がないとは言えないだろう。

 もっと仕事をするだろうか、それとも減らすだろうか。もし後者なら、自分の人生のさまざまな側面、たとえば健康、家族、人間関係、キャリア、コミュニティ、精神性、世界に対する貢献全般について思い浮かべる。そして、それぞれのカテゴリーでやりたいことや目標を具体的に設定する。どのような予算もそうだが、細かければ細かいほど、目標を達成する可能性が高まる。

 次に、仕事に当てはめたい価値基準について考える。そして現実的に、他の大切な領域に充てる時間を犠牲にすることなく、仕事関連の人付き合いにどれだけの時間を充てられるか自問する。どれだけの時間を取られるかだけでなく、自分にとってどのような種類の交流が意味深いか、あるいか生産的だと思うかも考える。

 たとえば、自分が一番やりたいのは、仕事を失った人やメンターのいない人を支援することだと思い出したなら、それは今後、知り合いとの単なる「近況報告」ランチを減らすことを意味するかもしれない。横のつながりは、心のこもったメールを送るなど、他の方法でも維持できる。

 また、仕事関係のディナーは週1回までにしなければ、愛する人と一緒に過ごしたり、自分のやりたいことに費やしたりする時間がなくなるということに気づく人もいるかもしれない。優柔不断な人は、誘われる前にデシジョンツリーを描いて、対応の仕方を決めておこう。

 付き合いの悪い人になることが目的ではない。自分にとって本当に意味のあることをするための障害を取り去ることが目的だ。ウルトラコネクテッド時代、本当に大切なもののために時間を空けなければ、私たちが優先すべき志は受信箱の二の次になってしまう。

 ●社交不安に活動を妨げられていないか自問する

 予定を立てる際に、自分が進みたい方向に進めないのは、社交不安のせいではないかと自問する。社交不安を感じるのも無理はない。自分には情緒的な葛藤があるのに、他の人は活躍していると思っている人は特にそうだろう。

 予定を立てた後や実際に人と一緒にいる時に不安になったり、自意識過剰のために人と会った後で自分が相手に無礼を働いたと何度も思い返したりする人は、社交不安に対処することでストレスを軽減できる。実際、社交不安障害を抱える人の多くが、認知行動療法によって症状を改善させている。