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オフィス再開が近づくにつれて、働く親の不安が高まっている。家に閉じこもり、仕事と同時に子どもの世話に翻弄される日々から解放されるのは楽しみかもしれない。しかし、多忙な仕事と、いつ何が起きるかわからない子育てとの両立に悪戦苦闘する日々が、再びやってくるのだ。筆者は、親業の「控え選手」チームを構築することを推奨する。不測の事態が起きた時には助け合い、順調な時には交流できる、子育て支援チームだ。本稿では、働く親としてみずからのニーズを把握し、適切な支援ネットワークを構築するための4つのアプローチを紹介する。


 タリアはボストン地区にある多国籍企業のエグゼクティブで、小学生の男児2人の母親でもある。10年以上の間、彼女はコンスタントに高業績を上げ、優秀なチームを率いて昇進することに喜びを覚えてきた。

 ところが、コロナ禍のこの1年半は状況が厳しく、仕事も私生活も限界まで追い詰められた。

 タリアは最近離婚したため、感情的かつ根本的な変化に家族が対処するという、離婚につきものの問題に向き合う必要があった。そのうえ、子どもたちの在宅教育にどう対処するか、役割を交代してもらえるパートナーなしで24時間の子育てに対応できる体制をどう整えるかに、答えを見つけなければならなかった。

 1年半もの間、心身をすり減らす過酷なマラソンを走り続けているような状態で、いまになってようやく先が少し見えるようになってきた。

 しかしながら、他の多くの職場と同じように、タリアも秋からは少なくとも週3日はオフィス勤務に戻るように、会社から求められている。75人のチームを率いるエグゼクティブとして、タリアは少なくとも週4日、可能であれば週5日すべてオフィスに出勤しなければならない可能性が高いことも自覚している。

 家の中の限られたスペースで家族全員が生活し、仕事をして、授業を受ける状態から解放される日を、タリアは楽しみにしている。一方で、多忙なスケジュールと、いつ何が起きるか予測のつかない子育てとの両立に追われる日々に戻ることが何を意味するのか、不安を感じているのも事実だ。