なぜこれが問題なのか

 ハイブリッドワークに関する3つの会話は、焦点にしている課題も成功の評価基準もそれぞれに異なる。そのため3つを区別せずにハイブリッドワークについて議論すれば、問題が生じる。

 問題をさらに難しくしているのは、それぞれの会話が異なるリーダーマインドセットと一致しているので、多くの場合、それらのマインドセットが根強く持たれていることだ。

 少し考えをめぐらせれば、あなたの組織でも、それぞれの視点を具現化しているリーダーに思い当たるのではないだろうか。

 生産性を重視するリーダーにとっては、結局のところ「何」を生産するかが重要であり、ワークフローとプロセスの最適化こそが成功をもたらすと主張する。人材を重視するリーダーは、優位性は「誰」が自分のために働いてくれるかによって決まると主張し、適切な人材さえいれば、組織はあらゆる問題に対処できると信じている。

 組織文化を重視するリーダーは、「どのように」働くかによって組織の成功が決まると考えている。つまり、はっきりとは言い表せないが、競争相手と一線を画しているのは秘伝のタレだというのだ。

 ハイブリッドワークの問題がなかったとしても、生産性、人材、組織文化の間の対立を調整することは難しい。だが、ハイブリッドワークに関する議論によって、それが前面かつ中心に押し出されるのは、誰が、いつ、どのようにリモートワークをするかというオペレーション上の判断が、3つの会話すべてに直接関係するからだ。