AIの民主化が進んだことで、企業のデータ活用は新たなフェーズに入ろうとしている。データの整備や的確なツール導入が進めば、どの企業も同じように精度の高い予測データを手に入れられるようになる。そうなったとき、データをいかに多面的に分析し、独自の洞察を導き出させるかが、企業の競争優位を左右することになる。

 新田氏は、洞察力を高めるためのポイントとして、AIとBI*1(ビジネスインテリジェンス)を目的に応じて使い分けることを提案する。

*1 企業内に蓄積されている大量のデータを整理・統合、可視化し、経営やビジネスの意思決定に活用する仕組み、またはそのためのツール。
 

「AIは、過去のデータを学習して、未来に何が起こるのかを予測することに長けています。そのため、季節性要因などパターン化されたトレンドの分析・予測には効果を発揮しますが、コロナ禍のように突発的な変化は予測できません。そこで、後者についてはBIを駆使して、さまざまな切り口でデータを可視化し、人間の判断で洞察を導き出し、意思決定に役立てるのが望ましいといえます」(新田氏)

成果を出すことに主眼を置く
「デジタルサクセス」

 谷中氏は、BIを意思決定に活用する際のポイントとして、「なるべく多くの人が関わり、さまざまな知見をもとに分析したほうが、精度が上がります」と語る。

「簡単な操作で社内外のさまざまなデータを収集・可視化できるBIツールは、専門知識がなくても使えるので、経営層から現場の最前線にいる人たちまであらゆるビジネスユーザーが活用することができます。たとえば、過去のトレンドに基づく中長期分析はAIに任せて、足元のトレンド変化は人がBIを用いて分析するという使い分けも効果的です」

 NTTデータでは、データへの接続から分析、コラボレーションまでを一貫してスムーズに行えるビジュアル分析プラットフォーム「Tableau」(タブロー)や、高精度の予測と自動化を実現する機械学習プラットフォーム「DataRobot」(データロボット)など、世界のベストプラクティスが組み込まれた各種のソリューションを企業の目的に応じて組み合わせ、データ活用基盤の構築を支援している。