●タイマーと目標を設定する

 自分に厳しい人は、放っておくと、自分の気分や集中力、生産性を台無しにする可能性がある。幸いなことに、自己批判に共通する2つの感情、すなわち恥や屈辱は30~50分しか持続しないことが示されている

 この事実を利用して、自分の感情にタイムボックスを設けよう。つまり制限時間を定め、それまでの間は感情を存分に体験し、処理するのだ。練習法としてお勧めしたいのが、リリースライティングだ。3~5分間ひたすら自由に文章を書き、鬱積したフラストレーションを放出するのである。

 タイマーが切れたら、その先どうするかを意識的に選択する。どのような感情になりたいか、どのような行動を取れば、その感情の状態に近づけるかを見極めよう。

 ベンは安らかな気分になりたいと決めた。そこで、彼が安らかな気分になるために役立つステップとして、短時間の瞑想や犬の散歩のための休憩などを選択することを一緒に決めた。

 ●成功の定義を広げる

 繊細な努力家の人は、達成とは何かについて極めて特殊な定義をする傾向がある。つまり、いついかなる時も完璧で、非の打ちどころがないことを求めるのだ。

 基準を下げる必要はないが、自分が成功だと見なす範囲を拡大する必要がある。望ましい成果を得られるかは、必ずしも自分がコントロールできるとは限らない。それゆえ成功の正義を拡大して、次の項目も含めよう。

・反発や不安を克服すること。
・自分が正しいと思うことのために、人の意見に反対し、立ち上がること。
・状況に応じて、異なるマインドセットや態度でアプローチすること。
・目標に向かって小さな一歩を踏み出すこと。

 1日の仕事を終えた後、少しの時間、仕事でのハイライト(たとえば、賞賛、表彰、ポジティブな評価など)だけでなく、自分自身を誇りに思った瞬間についても振り返ろう。自分の価値観に誠実に行動することが、成功の真の定義である。

***

 繊細な努力家として「最高の状態でありたい」という願望は、正しくコントロールできれば資産になる。自分に厳しくする傾向を抑えることができれば、感受性の強さや野心を本来の天分として、十二分に活かせるようになるだろう。


"Stop Being So Hard on Yourself," HBR.org, May 31, 2021.