Illustration by Verónica Grech

子どもの世話をするだけでも重労働なのに、十分な収入を得て、自分のキャリアまで充実させようとしたら、その困難は想像を絶する。何らかの事情があり、ひとりで子育てしながら働くソロ・ペアレントの場合、その試練はひときわ大きい。ただし、困難な状況を創造的な問題解決策を生み出す好機に変え、仕事と子育てを両立するソロ・ペアレントもいる。本稿では、筆者自身の経験も交えながら4つの解決策を紹介する。


 日々、我が子に食事を与えて、身の回りの世話をし、教育することは、とても骨が折れる。そのうえ子育てと並行して、家族のウェルビーイングを保つために十分な収入を得て、さらにみずからが充実感を味わえるキャリアを築くことは、気がめいるくらい手ごわい課題だ。しかも、それぞれの家族にとって有効な問題解決策を見出すことは、時として容易でない。

 未婚だったり、離婚を経験していたり、パートナーを亡くしたり、パートナーに障がいがあったり、(単身赴任や収監などで)パートナーが家庭にいなかったりして、ひとりで子どもを育てている親――言ってみれば、ソロ・ペアレント――が直面する試練は、ひときわ大きい。

 夜中に子どもが熱を出した時、オフィスで長時間残業しなくてはならなかったり、突発的な緊急事態に対処しなくてはならなかったりする時、子どもに家庭でのルールを守らせなくてはならない時、日常の無数の意思決定を行う時、ソロ・ペアレントはすべてをひとりで行う必要がある。それでも、すべてが自分にかかっていると知ることで、大きな責任感が生まれて、力が湧いてくる場合も多い。

「必要は発明の母」だと、よく言われる。実際、筆者は離婚したあと、子育てに関して自立心が強くなり、創意工夫の才覚が高まり、以前より柔軟に行動できるようになった。厳しい状況に向き合い、数々の課題に対処していくためには、そうする以外になかったからだ。

 ひとりで子育てをする母親を支援する団体ESMEドットコム(ESME はEmpowering Solo Moms Everywhereの略)の創設者として筆者が目の当たりにしてきたように、このような状況で創造性を発揮する人は珍しくない。多くのソロ・ペアレントは、ひとりで子どもを育てるという独特な状況に対処するために、独特な問題解決法を編み出す。

 本稿では、筆者自身の経験や、さまざまなタイプのソロ・ペアレントたちとの会話から抽出した対処法を、いくつか紹介したい。いずれも、ソロ・ペアレントが仕事と家庭を両立させるうえで有益なものだ。