演劇の楽しさ、活気、逃避を経験する

 筆者らがよく行う芸術の転用の一つがインプロ(即興演劇)だ。合図を読む、自分を笑い飛ばす、真剣に耳を傾ける、緊張をほぐすといったことを学ぶのに役立つ。インプロはチームで行うため、共同のシナリオを介してメンバーの絆を深めるのに最適だ。

 インプロはドラマチックなものである必要はない(ドラマチックなものは人々に敬遠されることがある)。チームのミーティングや活動にインプロの要素を取り入れれば、メンバーがすぐ「スポットライト」から退くこともないだろう。

 たとえば、チームでの電話会議の際に、1分間で仕事や顧客との問題を連想させる物を家の中から見つけてもらい、なぜそれを選んだのかを説明してもらう。これは、限られたリソースを使って行動することが求められる中で、頭の体操をして、効率的な結論を得ることを促す。また、抽象的な問題を物理的な物に置き換えることで、新しい視点で考察することができる。

 もう一つの方法は、あなたのチームに、現在のビジネスを凌駕することだけを目的とした、新会社を立ち上げることを想像してもらうことだ。必要な投資や材料はすべて揃っていて、別のキャラクターになり切り、どのように市場を開拓するかを説明しなければならない。

 その架空のブランドのパーソナリティやアプローチの詳細に、注意を払うよう促そう。いまの会社が慎重なのに対して、そこでは手段を選ばないのか。いまの会社は目的重視だが、そこでは共感的なのか。自分のキャラクターと対になるようなキャラクターをつくることで、自分の弱点を発見し、恥ずかしさから避けていた強力な特性を取り入れることができる。

 インプロゲームの定番である" Yes, and...,"(はい。そして…)も忘れてはいけない。「リフオフ」をつないでいかなければならないので、フロー状態が引き出される。ある人の発言を"Yes, and..."で始まる言葉で続けていくこのゲームは、すべてのアイデアを受け入れてつなぎ合わせ、反射的に物事をまとめることを学ぶことができる。

「在宅勤務ダンス」で調和をつくりだす

 通勤や同僚とのコーヒーブレイクが少なくなったいま、リモートワーカーの3分の1以上が自宅で十分に体を動かすことができていないことを悩んでいる。座りっぱなしだと、エネルギーとモチベーションは低下していってしまう。

 体を動かすとエンドルフィンが分泌され、脳内の受容体と相互作用してポジティブな気持ちになる。会議を別の部屋で行う、デスクの位置を変える、電話中に歩くなど、場所を変えるだけでも有効だ。おすすめはグループ通話をウォーキングしながらすることで、参加者全員が(屋外または屋内で)おしゃべりをしながら動き回り、心と体の筋肉をほぐすことができる。

 時には、ズームでダンスパーティを開いて、曲をリクエストしたり、ダンスをしたり(カメラをオンにするかは任意)、歌ったり、ただ音楽を楽しんだりできるようにしよう。仕事中は常に真面目である必要はなく、ふざけていて人間らしい瞬間を共有する時間になる。

 ドラマ『オフィス』のエピソード「カフェディスコ」のバーチャル版だと思ってほしい。最初は少しぎこちないかもしれないが、人々は思うままに気持ちをほぐし、最高の動きを見せ、心がリフレッシュした状態になる。

 車椅子を使用している人やけがをしている人も含め、誰もが参加できるように配慮した活動を提案してほしい。