よりよい休憩を取る

 これらの条件を満たす、テクノロジーを活用した休憩方法をいくつか紹介しよう。すでに会議と会議の合間の時間を、ヨガのセッションやコーヒーの買い出しに有効活用している場合には、それらと合わせて行うとよい気分転換になり、次の会議にリフレッシュして臨めるようになるだろう。

 ●オンスクリーンワークアウトを行う

 ゲームと運動の組み合わせは、一挙両得のストレス解消法だ。「ビートセイバー」やWiiスポーツのように体を使うゲームを数分間行う。外に出かけたい時はスマートフォンを片手に、「ポケモンGO」で新種のポケモンを捕まえに行こう。

 ●歌う

 体を使うアクティビティは、ワークアウトに限らない。音楽がストレス軽減にもたらす多大な効果や、合唱の場合には特にウェルビーイングや「ソーシャルフロー」[編注]の感覚を生み出す効果の背景にある生理学的メカニズムを解明すべく、多彩な研究が進められている。

 対面での合唱は新型コロナウイルス感染症を広げるリスクがあることが証明されているため、お勧めしたいのは、一人でできるユーチューブを使ったカラオケだ。ポップスでもミュージカルでも、好みに合った曲が必ず見つかる。会議と会議の合間に1曲、音楽を流し、人に聞かれたくない場合はドアを閉め、数分間、大きな声で元気よく歌おう。

 ●物語で一休みする

 お気に入りのオーディオブックアプリを起動して、ショートストーリーや小説を聴きながら、編み物や食器洗い、短時間の散歩をする。

 この時にビジネス書を選ぶのは、仕事の延長になるのでやめよう。そもそもこの休憩の目的は、リモートワークで感じやすい関係性の希薄化に打ち勝つためだ。フィクションほど共感力を刺激するものはないだろう。ただし、ある実験研究によれば、物語への感情移入が起きるほど没頭した場合に限る。

 この休憩で心を再び目覚めさせたら、仕事机に戻った時、新たな気持ちで同僚と再びつながることができる。

 ●会話で一休みする

 オフィスで雑談する機会を奪われると同時に、クラブハウスやツイッターといった音声SNSの人気が急上昇したのは偶然ではないだろう。

 アンヌ=ロール・ファヤードとジョン・ウィークスがHBRの論考で、オフィスにおいて自然発生的で生産的な交流を促す方法について論じているように、偶発的な会話によってイノベーションや創造性が創発されるケースが非常に多い。

 そうした自然発生的な感覚を少しばかり味わえるのが、音声SNSだ。パネルディスカッションを聴いて、新しい考え方に刺激を受けるのもよい。小さなルームに飛び込んで、ちょっとおしゃべりをするのもよいだろう。他の人々からのインプットを得れば、再びエネルギーが湧き、新たな視点でプロジェクトや課題に向き合うきっかけにさえなるかもしれない。