●みずから学ぶ

 自分自身が学ぶことで、ジェンダー不平等を認識する能力を高め、性差別的な態度を減らし、ジェンダー平等に対する取り組みを増やすことができる。職場におけるジェンダーの問題を取り上げた書籍や記事を読んだり、ジェンダーインクルージョンのイベントに参加したりすることで、自分のGQを高めよう。

 インクルージョンコンサルタントであるジェニファー・ブラウンの表現を借りれば、「感情面の努力はアライシップの一部だ。アライはみずから時間をつくり、読み、聞き、理解して、予習する。すでに負荷を強いている女性や非白人に、さらなる負荷をかけることはない」。

 ●非言語の手がかりに注目する

 状況認識を高めるには、言葉以外の表現を読み解くスキルを高める必要がある。女性の同僚が「何もかもうまくいっていない」と思っている時に見せる、非言語の手がかりに注意しよう。

 ジャーナリストのグレッチェン・カールソンは、ニュース番組のレポーターとして仕事を始めたばかりの頃、ある現場で担当カメラマンからセクシャルハラスメントを受けた。

「気が動転して、ニュース原稿を書くことに集中できない様子に気づいた当時の番組ディレクターが、何度か私のところにやって来て『どうしたんだ』と声をかけてくれた。何かがおかしいと気づき、親身になって心配してくれたことで、やがては私も何があったのか伝えることができた」

 番組ディレクターはすぐに、そのカメラマンを担当から外してくれたという。あなたも会社について、次のように自問してみよう。

・職場はどのような雰囲気か(例:穏やか、エネルギッシュ、冷ややか、怒りに満ちた、不安に包まれた)。
・誰が快適にしているか。誰がいまにも押しつぶされそうに見えるか。
・歯を食いしばったり、眉間にしわを寄せたりしているのは誰か。これらは典型的なストレスのサインだ。
・皆が冗談を聞いて笑っている時に、笑わずにいるのは誰か。
・人と目を合わせないようにしているのは誰か。
・カメラをオンにしておくのが一般的なバーチャル環境で、カメラをオフにしているのは誰か。

 ●性差別的な言葉や表現に気づく

 性差別的な発言やバイアスのある表現、あからさまでいやらしいハラスメントに対して、敏感に気づく。周囲のノイズや内輪話、冗談、公式な対話をふるいにかける。積極的に耳を傾け、日常的な侮辱や女性を物として見るような発言、女性に劣等感や身の危険を感じさせるステレオタイプが含まれていないか注意しよう。

 状況認識に優れた男性のアライは、すぐさま不適切な要素を会話から取り除くことで、バイアスを打ち砕き、ミソジニー(女性蔑視、女性嫌悪)を是正することができる。次のように自問してみよう。

・相手を見下すような表現を聞くことがあるか。その対象は誰か。
・男性同士の冗談に、性的なことを暗示する内容や不適切なユーモアが含まれていることが頻繁にあるか。
・職場の女性が、何らかのトピックや発言に対して居心地悪そうにしているのを見かけることがあるか。