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男性が職場のジェンダー不平等を是正したいと思っていても、実際の現場で性差別やハラスメントを正しく認識することができず、傍観者になってしまうことが少なくない。また目撃したとしても、どう対応すべきかわからないこともあるだろう。男性が、女性を擁護したり支援したりするアライとして、状況認識力を磨き、筆者らがいう「ジェンダーインテリジェンス」(GQ)を高めるには、どのようにすればよいのか。いますぐ始められる取り組みを紹介する。


 ほとんどの男性が、頭ではジェンダーインクルージョン(包摂)やジェンダーエクイティ(平等)を支持しているものの、実際はジェンダー差別やハラスメントの認識が不足していることが、研究で明確に示されている。

 たとえば近年、職場におけるセクシャルハラスメントや暴力に対する関心が高まっているが、2018年の調査では、男性の77%はハラスメントを問題視していないことが明らかになっている。女性の38%が、実際に職場でハラスメントを経験したことがあると回答しているにもかかわらず、だ。

 善意の男性であっても、ハラスメントに対する認識不足のために、みずからが変化を支持したり推進したりして働きかけるのではなく、傍観者になってしまっている。

 筆者らが、男性の「ジェンダーインテリジェンス」(GQ)と呼ぶものにおいては、「状況認識」(シチュエーションアウェアネス)が重要な要素となる。

 状況認識を磨くためには、職場のジェンダーダイナミクスに対して、より厳しく警戒しなければならない。鋭い状況認識を身につけるには、男性が周囲の人間関係に注目し、慎重に目を光らせ、女性の同僚に興味深い質問を投げかけ、その回答にしっかりと耳を傾ける必要がある。

 さらに、誠実な謙虚さと恒久的な学習志向も不可欠だ。状況認識力のある男性は、ジェンダー不平等やハラスメントを敏感に察知できるようになり、実際に目撃した場合には即座に対処する。

 男性が、女性を擁護したり支援したりするアライとして、状況認識力を磨き、GQを高めるには、何からどう始めればよいのだろうか。

 フォルテ財団のバイスプレジデント、エイミー・オーロフは「まず、パターンを探し、それまで見えなかった職場の行動やダイナミクスに気づくこと」を男性に推奨する。「職場で何が起きているのか。女性の同僚はいま起きたことを、どのように受け止めているのか。こうしたダイナミクスを客観的に観察するよう努めなくてはならない」

 職場における女性の経験やジェンダー不平等に気づく能力を高めるために、男性が今日から始められることを、以下に紹介しよう。