2021年5月号
競合と自力で戦うか、エコシステムで戦うか
ズームとスラックの生存戦略から考える

スラック・テクノロジーズがセールスフォース・ドットコムに買収されたニュースは、多くの人を驚かせた。組織内のコミュニケーションツールを展開するスラックはなぜ、顧客関係管理(CRM)システムを提供するセールスフォースの傘下に入ることを決めたのか。その理由は、両社がともにマイクロソフトの脅威にさらされているという共通点を持ち、スラックがマイクロソフトに単独で立ち向かうことは困難になったからだと、筆者は指摘する。一方、ズームも同じくマイクロソフトを競合に持つが、自力で戦う道を選択している。本稿では、ズームのように独立型のアプリケーションで勝負する「ベスト・オブ・ブリード戦略」と、スラックのように複数のアプリケーションから構成されるエコシステムに参加して戦う「インテグレーテッド・バンドル戦略」の概要を示し、テクノロジー企業がどちらの戦略を採用すべきか、その判断基準を明らかにする。
PDF論文:12ページ[約668KB]
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