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世界が危機に瀕する中、私たちは不安や心配を抱えて、毎日に意義を見出すのが難しい状態にある。自分の仕事に対しても「いったい、何の意味があるのか」と悩んだり、「自分は何の役にも立っていない」と情熱や意欲を失ったりしているかもしれない。だが、こうしたネガティブ思考から自身を解放し、いまの仕事を通じて、社会を善くするために貢献することは可能だ。本稿では、仕事にパーパスを取り戻すために実践的な方法を紹介する。


 私たちの大半は、意義のある仕事をしたいと思っている。自分の仕事が誰かの役に立っていると感じたいし、何らの大義に貢献していると思いたい。しかし、世界中で火災が起きているように感じられる時、毎日に意義を見出すのは難しい。「いったい、何の意味があるのか」と思うこともあるかもしれない。

 このネガティブ思考から解き放たれるには、どうすればよいのか。仕事に対する考え方を変えるために、何ができるのか。どうすれば自分のスキルや経験、価値観を用いて、仕事に対する情熱や意欲を取り戻せるのか。誰に助けを求めればよいのか。そして、現在のように複数の危機が重なっている状態を、どうすれば意義を生み出す機会につなげられるのだろうか。

専門家の意見

 命を脅かす新型コロナウイルス感染症の急拡大、グローバルな経済危機、そして不安に陥った市民や不穏な政治情勢が生む社会の分断の中にあっては、いかなることに対しても、インスピレーションを感じるのは難しい。仕事も例外ではない。

 だが、仕事にパーパスを感じられなくなるのは無理もないが、それを取り戻すことを最優先事項にすべきだ。

 仕事にパーパスとアイデンティティを持つことは「人生に意義とモチベーションを与えてくれる」と、イスタンブールにあるバチェシェヒシュ大学の組織経営学部教授、ハティジェ・ネジラ・ケレシは語る。「明確なパーパスほど、大きなエネルギーを与えてくれるものはない」。それがなければ、「毎朝、ベッドから起き出すのも億劫になる」。

 幸いなことに、仕事に熱意を取り戻し、「自分が何者で、なぜそれをしているのか」を思い出すのに、壮大なアクションや旅は必要ないと、『ハーバード・ビジネス・レビュー』の元編集者であるカレン・ディロンは言う。彼女がクレイトン・クリステンセン、ジェームズ・アルワースとともに執筆した『イノベーション・オブ・ライフ』は、ベストセラーになった。

「パーパスを見出す方法は数多くある」と彼女は言う。そのいくつかを紹介しよう。