最後に、周りで自然に湧き起こる軽妙さに合わせよう「いいですね、では」(Yes, and)と、部下のアイデアを肯定する練習をする。

 たとえば、話題のシューズメーカーであるオールバーズのマーケティングチームは、2016年夏の販売低迷にもかかわらず、8月の終わりまでに125万ドルの売上げを達成できるとジョーイ・ツウィリンジャーCEOに申し出た結果、馬鹿げた賭けをすることになった。賭けに負けたほうが、オフィス用のフローズンドリンク・マシンを購入することになったのだ。

 するとマーケティングチームは目標を達成し、マシンが購入され、従業員たちは「フローズン・フライデー」を楽しむようになった。さらに、ツウィリンジャーはこの一件を、自分のパーソナリティを表現し、ユーモアのセンスを披露するシグネチャーストーリーに仕立て、組織の全員にも同じことをする勇気を与えた。

 ここからは、皆が触れたがらないことを話題にしよう。筆者らは2021年2月に本稿を執筆している。数百万人もの命を奪い、多くの人々を失業に追い込んだ新型コロナウイルス感染症のパンデミック発生から1年。いまは本当に笑うべき時だろうか。

 その答えは、イエスだ。この奇妙な新世界にユーモアを織り込むリーダーこそが、いまを切り抜けようとする従業員を真に助けているのだと、筆者らは確信している。

 ある経営幹部は、ビデオ会議で掲げるサイン(「次のステップは何ですか」「音声がミュートになっています」)を5歳の娘につくらせた。あるCEOは、全社的なズーム会議で「誤って」スクリーンシェアをオンにしたまま、「困難な時に励ましになるCEOの言葉」と打ち、グーグルで検索した。経営陣に「ティックトックでダンス動画をつくり、広く共有する」という挑戦をさせたシニアディレクターもいる。

 これらのマネージャーたちの例は、ユーモアのセンス、そして人間味が、困難な時ほど職場で歓迎されることを示している。

 ユーモアは魔法のように感じるかもしれないが、習得することができる。職場にユーモアをもっと取り入れることによって、従業員のウェルビーイング、チームのパフォーマンス、さらには会社の収益を向上させる。

 そうできるかどうかは私たち次第であり、とりわけリーダーの肩にかかっている。いまこそ、ユーモアを真面目に考えるべき時なのだ。

編注:「Who Let the Dogs Out?」はグラミー賞を受賞したバハ・メンのヒット曲。


HBR.org原文:How to Be Funny at Work, February 05, 2021.