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健康のために、簡単に実行できるのが散歩だ。特に新型コロナウイルス感染症のパンデミック下にあっては、より安全にできる活動の一つだろう。歩くことの効用は広く知られているが、まだ過小評価されていると筆者は指摘する。散歩には、自己肯定感を高めたり、不安の症状を軽減したりするだけでなく、記憶力や注意力、さらには創造性をも向上させる効果があるという。本稿では、これらの効用を理解したうえで、目的を持って歩くための5つの方法を提案する。


 数年前にトーク番組「トゥデイ・ショー」を見ていた時、どうすれば自分の子どもやティーンエイジャーが健康的な習慣を身につけられるかというテーマで、コーナー企画をやっていた。メインゲストは有名な栄養士で、彼女の子どもたちは野菜嫌いの運動嫌いだった。

 その一人で当時小学校の高学年だった子どもが口にした言葉を、私はいまも覚えている。「散歩をすると悲しくなる」

 私も同感だ。テレビドラマ「ザ・クラウン」を観ることと散歩することという2つの選択肢がある時に散歩をしていれば、私も悲しくなるだろう。

 実際、もし散歩か、比較的罪悪感の少ない楽しみ――たとえばトリプルチョコレートブラウニーを焼くとか、オンラインで日本製のパンケーキ型を買うとか(たった2日で届く)――のどちらかを選択せよと言われたら、私は迷うことなく後者を選ぶだろう。

 しかし、自分のためにできることのうち、最も簡単かつ戦略的で、新型コロナウイルス感染症の観点からも安全なことは何かと考えると、それは散歩だろう。

 毎日のようにできて、準備もほぼ必要なく、最低限の努力だけで済み、特別な道具も不要で、都合によって時間を調節できる活動は何かを検討すると、散歩になるのだ。

 自分のために何ができるかを考えると、腰痛がひどい時でさえ、散歩になる。私の心と体、そして精神にとって何かよいことをしたいなら、散歩をすべきである。誰かと(もちろん物理的に距離を保って)一緒にいたい時も、1人でいたい時も、散歩するのがよい。