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私たちは意思決定のエネルギーを節約するために、決断そのものを避けるか、問題の真因を理解しないまま安易な解決策に飛びつきがちだ。その瞬間は心地よいかもしれないが、効果の薄い応急措置は事態を悪化させかねない。本稿では、早まって答えに飛びつきたくなる衝動を克服し、真に効果的な策を見出すための4つのステップを紹介する。


 問題を解決する時間が1時間あるなら、55分かけて問題について考え、5分かけて解決策を考える――アルバート・アインシュタインが言ったとされる言葉である。

 だがアインシュタインは、パンデミックのさなかで会社の経営に挑んでいたわけではない。コロナ禍の中でほとんどの人々は、働く時間が伸びており、子育てから従業員の安全までの諸問題について毎日新たな判断を下している。

 人には認知バイアスがあると同時に、意思決定の能力にも限界がある。したがって、脳のガソリンタンクが残り少なくなると、私たちは2通りの方法でエネルギーの節約に走る傾向がある。意思決定を下すことを避けるか、または取り組んでいる問題について十分に理解する機会を待たず、解決策に飛びつくのだ。

 拙速に答えを得ようとするのは、無理もないことではある。やることリストの項目をクリアしたり、問題を解決したりすると、ドーパミンが急増して心地よくなる。私たちを取り巻く世界がますます不安定と脅威を感じさせるこのご時世では、その心地よさは格別だ。

 とはいえ、効果の薄い応急措置は事態を悪化させかねず、長期的には渦中の問題そのものと同じほどダメージをもたらしうる。筆者はリーダーシップ・コンサルタントとして活動する中で、早まって答えに飛びつきたくなる衝動を克服するために役立つ、4つのステップから成るシンプルな方法を考案した。