緊急事態は人間、政治、社会の歴史を早送りにすると、私は聞いたことがある。歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリが言うように、平時は何年も協議したうえで下される決定が、危機の時には数時間で下される。

 私もまさにそう感じていた。そして、書斎で恋人との関係を修復するためにしなければならないことを考えながら、自分の選択肢を整理してみた。

・選択肢1:恋人と一緒にいるためにロンドンに引っ越し、マイクロソフト・インディアの仕事をリモートで続ける。
・選択肢2:マイクロソフトのロンドンオフィスに異動させてもらい、情熱を注ぐプロジェクトとしてネットワーク・キャピタルの構築も続ける。
・選択肢3:ネットワーク・キャピタルに全力を注ぎ、どこからでも陣頭指揮が取れるように、リモート勤務中心の会社にする。

 あれこれ考えた結果、自分が情熱を注いでいるプロジェクトに全力投球することにした。もちろん、簡単な決断ではなかった。そこで、その決断に至った経緯をご紹介したいと思う。

 人によって状況は異なるだろうが、副業としている愛すべきプロジェクトがあるなら、あるいは何かを始めたいと考えているなら、いずれかの時点で同じような問いに直面するはずだ。

 もしあなたが仕事に行き詰まっていたら、そこに留まるべきか(特に現在の雇用市場を考えると、仕事があることを幸運だと思うべきか)、それともリスクを覚悟して自分が情熱を感じるプロジェクトに賭けるべきか。もし仕事に就いたばかりなら、ポジション争いに全力を注ぐべきか、あるいは自分自身のビジネスを構築することに集中すべきか。

 その決断を下すために、検討すべき要因はたくさんある。私の場合は、次のようなものだった。