あなたにとって、「やることリスト」に書き込む必要がまったくない活動は何だろうか。

 ほかの人々はソーシャルメディアメトリクスの分析を忘れないようにリマインダーに書き込む必要があるのに、あなたは何がうまくいくかを解明することに自分がおのずと引き寄せられていることに気づくかもしれない。ほかの人々はクラス全員の前でスピーチする準備が嫌でたまらないのに、あなたは自分の論点を裏付けるためのリサーチを怠らず、夜遅くまで鏡の前でスピーチの練習をしているかもしれない。

 そのような活動に注意を向けてほしい。そして対照的に、やり遂げるために自分を後押しする何かが必要だったり、忘れないようにリマインドしたりする必要があるのはどのような活動か、考えてみてほしい。

 私の場合、運営会議の準備に関しては、リマインダーを設定する必要がある(それでもギリギリまでやらない)。一方、家族全員が寝静まった夜遅い時間であるいまも、本稿の推敲をせずにいられない。

 あなたがいつもやり遂げていることはおそらく、自身のキャリアでどのようなことに満足感を覚えるかを示している。それは、リマインドの必要がない活動のほうが、自然かつ簡単にできるという理由で好んでいる活動よりも、最終的には満足感を得られるはずだ。

 最後に、「水ぶくれに従おう」というアドバイスに従うと、何度も同じ活動を繰り返すことになるため、やがて水ぶくれの段階を通り過ぎて、タコになる。ついには、練習したり実践したりすることで、その活動があなたに特色をつけていく。そして、特別な能力が身につくことになる。

 ほかの人々よりも少しばかりしつこくやり続けていると、ほかの人々とは違う特性がつくられる。傷ついたり治ったりしているうちに、独自性が高まって、ややアンバランスになることもあるだろう。

 そうすることで、日本の文化で「わび・さび」と呼ばれるもの、すなわち努力の末に得た自分だけのテクスチャーと非対称性に由来する美を、あなたは手に入れることができる。


HBR.org原文:What You Should Follow Instead of Your Passion, November 24, 2020.