Photograph by Devon OpdenDries/Getty Images

職場で同じようなストレス要因にさらされても、うまく対処できる人と燃え尽きてしまう人では何が違うのか。筆者の研究を通じて、燃え尽き症候群への耐性が低い人は「自己破壊の罠」に陥りやすいことが判明した。本稿では、自己破壊の罠を具体的に明らかにし、それぞれの罠を回避する方法を示す。そこから抜け出すには、自己認識と自己管理という2つのスキルが必要だ。


 職場はウェルビーイングを害する恐れがある。厳しい要求、絶え間ない変化、不公平な制度などは、燃え尽き症候群を引き起こす要因の一部にすぎない。

 しかし、ストレスの多い職場環境が必ずしも燃え尽き症候群につながるわけではない。企業の従業員の42%が燃え尽き症候群であるといった報告書を読むたびに、筆者はこう考える。「残りの58%はどうなのか?」「彼らは自分を守るために何をしているのか?」「彼らから何を学ぶことができるのか?」

 定性的研究を行い、エグゼクティブコーチでもある筆者は、警察署長、看護師、医師、ビジネスリーダー、教師など、常に燃え尽き症候群と闘っている何百人もの人々にインタビューをし、コーチングをしてきた。

 そして、クライアントから重要なことを3つ学んだ。ストレス要因と、ストレス要因に対する認識は人それぞれで、ストレスへの対処法も驚くほど異なるということだ。

 言い換えれば、燃え尽き症候群に耐性があると見られる人がいる。筆者が「自己破壊の罠」と呼ぶ状態に陥るリスクのある多くの人たちが、みずからを救い出すうえで役立つ行動がある。

 まず、燃え尽き症候群のリスクがあるかを判断するために、「防衛的ルーチン」とも呼ばれている自分のパターンを見つめ直すことだ。

 睡眠時間が短くなっていないか。イライラしやすくなっていないか。集中力が低下していないか。ストレスを紛らわすために飲酒していないか。これらはすべて、燃え尽き症候群があなたに忍び寄っている可能性を示唆する。

 次に、下記のよくある自己破壊の罠に1つ以上陥っていないかを確認し、本稿で紹介する自分を守るための対処法を実行する。

 燃え尽き症候群から抜け出す方法には、2つの重要な感情的知性のスキルが必要だ。1つ目は自己認識で、防衛的ルーチンを見つめ直すのに役立つ。2つ目は自己管理で、破壊的な行動からより生産的な行動に向かうよう習慣を変える助けとなる。