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現実でもソーシャルメディアの世界でも、私たちは日々、意見の異なる相手と関わっている。意見が対立する者同士で議論が白熱すると、つい自分の意見に従うよう相手を説得しがちになるが、相手に勝とうとするのは建設的な会話にはほど遠い。そこで欠かせないのが「会話的受容性」だ。たとえ反対の意見でも、相手の見解には価値があると認め、真摯に耳を傾けることで、建設的な会話への道を開くことができる。本稿では、会話的受容性を活用するための4つの戦略を伝授する。


 組織が正しく機能するには、正しく機能している社会のように、従業員もリーダーも建設的な会話をする必要がある。たとえ異なる見解に直面しても、いや、意見が異なる時こそ、建設的な会話が必要だ。

 しかしいま、それは「言うは易く行うは難し」の状況にある。ソーシャルメディアでも現実の世界でも、私たちは日常的に、中核信念や価値観が自分とは相反する相手と関わっている。

 マスクを着用すれば、新型コロナウイルス感染症の拡大を遅らせることができるのか。コロナ禍の間は、在宅勤務が認められるべきか。米大統領選の勝者はどちらか。こうした意見の対立は、たちまち大論争に発展することが極めて多い。

 私たちの多くは、会話がややこしくになったり不愉快になったりしそうな時、会話そのものを避けようとする。だが、もっと有効なアプローチがあるかもしれない。「会話的受容性(conversational receptiveness)」を示す言葉を使うのだ。

 これは会話の当事者が、たとえ相手とは反対の意見でも、相手の見解に積極的に関わろうとする意思を示すことを意味する。そのためには、相手の見解に本心から興味を持っていることを示唆する言葉を使わなくてはならない。

 そして筆者が同僚と行った研究から、その行動を学習し、さらにその能力を高められることが明らかになっている。