●どのタイプのアドバイスを求めているかを具体的に伝える

 アドバイスを求める時には、どの分野の助けがほしいのかを具体的にすると、より有益なアドバイスが得られる。たとえば、アイデアに対して意見がほしいのか、コミュニケーションスキルを高める方法を教えてほしいのか、あるいは直面している問題に対する別の解決策を知りたいのか。

「どうすれば、自分が問題点によりうまく対処できるようになるか」を自問する。たとえば、相手に対して「この四半期の私の収益実績について、どう思いますか」と聞くのではなく、「これまでaとbの方法を試しましたが、目標に達成できていません。あなたならこういう時、どうしていましたか」と聞く。

 ●方向を示す

 自分の今後の助けになることを考えてほしいと頼めば、より具体的で実行可能なアドバイスを得ることができる。

 たとえば、次のように具体的な質問をする。「次のプレゼンテーションをもっと説得力のあるものにするには、私のプレゼンテーションスキルのどこを直したらよいでしょうか」、あるいは「もっと目を引くスライドにするコツを教えていただけませんか」という具合だ。

 さらに、より大きな枠組みで未来志向の質問をしてみるのもよい。「今日の出来について、どう思いますか」と聞くのではなく、「次回、もっとよくするにはどうしたらよいでしょうか」と尋ねることで、過去の焼き直しではなく、新しい考え方で前に進むための有益なアドバイスが返ってくるだろう。

 ●一歩踏み込む

「よかったよ」や「まあまあかな」といった、漠然としたフィードバックを受け取った場合には、そこで会話を終わらせてはいけない。さらに相手を促して、必要な助言を引き出そう。

「特に何がよかったでしょうか」、あるいは「次回に向けて改善点を1つ挙げるとすれば、どこでしょうか」と聞くことができる。一歩踏み込んで探ることで、今後の改善に役立つ有益な会話にすることができる。

 ●適切な相手を選ぶ

 具体的なフィードバックが必要な時には、複数の意見を求めたい誘惑に駆られる。多ければ多いほどよいという考えだが、あまりにも異なる助言を受け取りすぎると、それらを受け流す可能性が高くなることが、調査によって明らかになっている。相対する意見が返ってきた場合には、かえって混乱してしまう。

 また、大勢に聞いて回っていることを相手が知った場合、本来あるべき実行可能なフィードバックを与えるのを躊躇するかもしれない。なぜなら、助言する側は、他者の意見や知恵がある中で、あなたが自分のフィードバックを真剣に受け止めてくれるかどうか、確信が持てないからだ。

 フィードバックを必要としている問題やテーマについてよく考え、助言を求める相手として誰が最もふさわしい立場にいるかを検討しよう。ほとんどの場合、身近な人や一緒にいて居心地のよい人に進言を求めるが、彼らがその問題について一番よくわかっているとは限らない。

 職務経歴書についてフィードバックがほしいなら、家族や友人ではなく、キャリアカウンセラーや定評のある専門のライター、あるいは採用に関する仕事に携わっている人に声をかけるべきだ。また、「私の職務経歴書はいかがでしょうか」と聞くのではなく、「私のスキルや経験は、正確に書けていると思いますか」と質問しよう。

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 優れたアドバイスには、変革をもたらす力がある。仕事を始めたばかりの時や経験が少ない場合には、特にそうである。だから、今度アドバイスが必要になった時には、本稿で紹介したコツに倣って、本当に役に立つフィードバックを得よう。


HBR.org原文:Stop Asking for Feedback, November 16, 2020.