●マインドセットを変える

 文章にすることで、挫折や困難に対するマインドセットを変えて、セルフ・コンパッションに導くことができる。

 ある実験では、文章を書くエクササイズを通じて、積極的にセルフ・コンパッションを実践した被験者は、変化に対するモチベーションと弱点に向き合おうとする意欲が強く、全体的に改善の努力を示す割合が高かった。これらの結果は、標準的な対照群および自尊心を重視する群(セルフ・コンパッション実践群と比べて、より自尊心に焦点を当てて、文章を書くエクササイズを行ったグループ)と比較して、有意差が見られた。

 同様に、文章を書くエクササイズによって、あなた自身のマインドセットを変えてみよう。自分の心の中に聞こえる思いやりの声から、自分自身に向けて励ましの手紙を書き、次のことを考える。

 あなたの内なるメンターは、あなた自身が直面している困難について何を語るだろうか。そして、何を示唆し、どう励ますだろうか。友人が同じような状況に悩んでいる時、あなたは何を言うだろうか。

 手紙を書き始めたら、4分から5分、書き続ける、あるいはタイピングし続けよう。書き終えたら、あらためて手紙を読み、自分が抱えている困難に対する寛容さが高まったかどうかを考える。数日後、あるいは数週間後に読み返してもよい。いずれ必要になるかもしれない時に自分を励ます言葉が届くように、メールの送信予約を設定することもできる。

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 かつてないほど不確実な世界に直面している私たちに必要なのは、従業員や顧客、ステークホルダーと、人間としての共通性を求めるリーダーだ。他者とのつながりを持ち、他者の気持ちを高めるリーダーを必要としているのだ。そして、そのようなリーダーシップは、自分に対する優しさを実践することから始まる。


HBR.org原文:Self-Compassion Will Make You a Better Leader, November 09, 2020.