●つながるきっかけをつくる

 友人関係が主に「仕事の容器」の中にある場合、特定の人物がそこに入らなくなっても関係を継続させる唯一の方法は、新たな容器をつくることだ。新しいパターン、新しい習慣、そしてつながりを維持する新しい方法を見つける必要がある。残念ながら、何もしなくても自然にできるものではなく、自分の手でつくり出さなくてはならない。

 友人が仕事を辞める前に、「あなたが新しい仕事に就いても、連絡を取り合いたい! これまでのようにずっと一緒というわけにはいかないから、定期的に会えるようにできたらいいのだけど、何かアイデアはある?」と伝えるのもよい。相手がすでに退職している場合には、「あなたがいないのは寂しい! あまり時間が経たないうちに会おうよ。いつなら都合がいい?」と連絡することもできる。

 ●つながる機会を繰り返し設定する

 職場を去るのがあなたでも相手でも、仕事以外で友情の土台を再構築するには、真剣な努力が必要であることを認識しなければならない。友人関係とは、相手と交互に誘い合うことを要するものではない。必要なのは、両者がポジティブかつ有意義な方法で一緒に時間を過ごすことだけだ。

 私たちはあまりにも長い間、相手を誘うことと相手を思うことを同一視してきた。そのため、自分だけが相手にアプローチしていると感じると、傷つきがちになる。それよりも重要なのは、どちらが誘ったのかには関係なく、一緒に時間を過ごすことを相手も自分も楽しめるかどうかである。

 最も簡単な方法は、あらかじめ交流する時間を設定しておくことだ。毎週月曜日にランチを一緒に食べたり、毎月最終金曜日にズームで飲み会をしたり、毎日15分間電話で話したりする。そうすることで、毎回どちらかが誘わなくても、継続的なパターンが構築できる。

 あるいは、実際に会ったり電話で話したりするたび、必ず最後に時間を取って、次回の日程を決めることもできる。話した後にメッセージやメールを送って、「今日もあなたを話せてよかった。次の日程を決められたらと思っているのだけれど、この中で都合がいい日はある?」とフォローアップするのもよい。

 ●会話を広げる

 古い職場の最新情報を会話の中心にしたくなるかもしれないが、友情を継続させるには、単に「かつて一緒に仕事をしていた」というだけではない何かに基づく必要がある。加えて、友人が去る時の状況に注意し、配慮することが重要だ。相手は仲間外れにされたり追い出されたように感じているかもしれないし、あなたは行き詰まったり置き去りにされたように感じるかもしれない。

 目指すべきは、それぞれが自分にとって最も重要なことを、安心して相手に共有できる関係だ。友人の近況に関心を示すことで、その安心感を育むことができる。

 会話の流れをつくるのに、筆者がお気に入りにしている言葉がある。その一つが「それぞれ、いま大切にしていることとストレスの原因になっていることと面白いと思うことを教え合う」というものだ。この言葉をきっかけに、それぞれが最も話したいことを選び、互いを讃えて、支え合うことができる。

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 誰かと新たな方法で、それも何よりも優先して相手とつながる時間を見つけるのは難しい。だがそれは、あなたがすでに持っている強固な基盤の上に構築することができる。

 一緒に時間を過ごし、新しい話題を共有するための新たな方法をつくることができれば、職場で一番の友人が親友に変わる。人生に変化が訪れても、その友情は変わらずに続くとわかっていれば、安らぎを得ることができる。


HBR.org原文:Stay Friends with Your Work BFF - Even After One of You Leaves, November 11, 2020.


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