●自分のエネルギーを管理する

 運動や健康的な食事を実践し、十分な睡眠を取ることで、ネガティブな感情に直面した時もレジリエンスを高め、成功している心理的状態を促すことができる。これらはやるべきだとわかっていても、ネガティブなものばかりにさらされると、なかなか実践できないことが多い。

 運動すると、筋肉から血中に「希望の分子(hope molecules)」と呼ばれるホルモンが分泌され、心身の健康によい影響を与える。運動を屋外で、誰かと一緒に、あるいは音楽に合わせてすることで、この効果を増幅させることができる。

 健康的な食事も、ネガティブな感情を防ぐのに役立つ。あなたは、空腹時のフラストレーションにどれだけうまく対応できるだろうか。空腹時は、忍耐強く対応するのに必要な自制心が不足してしまう。

 睡眠も重要だ。睡眠が不足すると、自己制御性や自制心が損なわれ、よりいっそうネガティブになる可能性がある。

 睡眠不足はいら立ち、忍耐力の欠如、敵意、不安、快活度の低さ信頼レベルの低さ職場での逸脱行動非倫理的な行動に関連しているという研究結果もある。睡眠不足はまた、リーダーとフォロワーとの関係にも悪影響を及ぼし、他者に対する支援にも後ろ向きになる

 ●仕事でもそれ以外でも、ポジティブな人間関係を追求する

 クリスティーンの研究では、エネルギーを奪う人間関係、すなわち一方が相手に対してネガティブな評価や感情、態度を長期的かつ繰り返し持っている場合、エネルギーを与えてくれるポジティブな人間関係に比べて、従業員の成功している感覚に4~7倍大きな影響を与えることが明らかになっている。

 その影響を相殺するには、エネルギーを与えてくれる人、つまりあなたを笑顔にし、笑わせ、気分を高めてくれる人を周りに置いて、多くの時間を一緒に過ごすことだ。

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 いまは特に、自分の生活におけるネガティブな流れを止めることはできないかもしれない。だが、誰と付き合うか、何を自分の周囲に置くか、どのようなマインドセットを持つか、あるいはどの情報を消費するのかを賢明に選択すれば、その有害な影響に抗うことができる。賢明な選択は、あなただけでなく、あなたの周りにいる人も幸せにしてくれるはずだ。


HBR.org原文:How to Thrive When Everything Feels Terrible, October 30, 2020.


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