●これまで避けてきた不慣れな仕事に取り組む

 前のヒントと矛盾しているようだが、不慣れな仕事に取り組むことは、別のメカニズムで効果を発揮する。詳しく説明しよう。

 昨日、私は悪い知らせを受けた。そこでまず、前述のヒントの通りに2~3のブログ記事の執筆に没頭した。次に着手したのは、先延ばしにしていた「仕事のようで仕事でない」類の仕事だった。具体的に言うと、最近の自著を読み返して、次回作にうっかり同じような要点や例を載せようとしていないかを確認する作業だった。

 通常の仕事の時間を割り当てるほどのことでもように思えて、何とか時間外に済ませようとしている仕事は、気分が低調な日に打ってつけかもしれない。ずっと避けていたことに取り組むことで、人生が順調で有能な自分に戻った気分になる。

 普通なら考えすぎてしまうことを実行してみるのもよい。たとえば、同じ業界で、ぜひ一緒に仕事をしたいけれども、個人的な面識がない人にアプローチしてもいいし、野心的で創造的な仕事に挑戦するのもいい。あるいは、業界の標準的なやり方が見当違いな理由について、スピーチや記事をまとめたり、ずっと温めていたプロジェクトのプロトタイプを作ってみたりするのはどうだろう。

 気分が沈んだり、恐れを感じたり、自信がなかったりした時、人は後退しようとする傾向がある。だが、自分の考えや能力に自信があるかのように振る舞うことが後ろ向きの感情の解毒剤となり、負のスパイラルを止めることもある。

 ●仕事の量をいつもの半分にする

 気分が落ち込む時、生産的でいることが、気分の改善やレジリエンス(再起力)の向上に功を奏することがある。うつ病の人でも、長期に仕事を休むことはほとんど推奨されない。

 とはいえ、精神的な打撃を受けている時に、高い水準で仕事をしようとすると消耗が激しく、目下の悩みを処理するエネルギーがなくなってしまう。立ち直るには、まず回復が必要だ。

 ほどよい妥協点は、仕事の量を通常の半分(あるいは3分の2)にすることだ。控えめな目標にすることで、心理的に圧倒されたり、ぐずぐず先延ばしにしたりすることを防げる。メンタルヘルスのケアのために休みが必要なら、休みを取り、その後でここに挙げたヒントを活用して、仕事を再開しよう。