2020年の前半、多くの人が突然、リモートワークへの切り替えを迫られた。そこで、コロナ禍に特化した「やってもよいこと」リストをチームでつくることをお勧めする。たとえば、こんなことを盛り込んでもよい。

・比較的長時間のビデオ会議で一息つきたくなったら、映像をオフにしてもよい。
・家庭の用事を果たすため、勤務時間を早めたり遅くしたりしてもよい。
・ビデオ画面に、子どもやペットが映り込んでもよい。
・集中して仕事をするため、あなたのカレンダーに「会議不可」の時間を設定してもよい。

 米国のいくつかの企業は、11月3日の大統領選挙投票日に先立って、選挙専用のリストをつくったという。討論のサポートグループをつくる、投票するために休みを取る、精神的に参った時に仕事を優先できるよう助けを求めるといったことが「やってもよいこと」として挙げられた。

 チームや会社用のリストをつくるときに、考慮すべき点をいくつか挙げよう。

 ●デジタル・コミュニケーションの規範

 ひっきりなしのビデオ会議は、心身ともに消耗する。カメラをオフにしてよい時と、オンにしておくべき時を明確にしよう。

 たとえば、小グループでたくさん議論したり共同作業したりする時には、全員の顔が見えることが大切かもしれない。しかし多くの職場では、ビデオ会議が標準になっている。電話か映像なしの会議で済む場合でさえ、そうである。

 そうした中、たとえば会議開始から10分間は、互いがつながるために全員が映像をオンにしておき、その後はオフにしてもかまわないと、チームで決めることができる。ビジネスイベント会社のPCMAがコロナ禍で作成したリストでは、社員は楽な服装で仕事をし、ビデオ通話ではなく音声通話をリクエストしてもよいことになっている。

 また、子どもが画面に映り込んだり、宅配便が来た時に応対したり、長い会議の途中で体を伸ばしたり飲み物を取ってきたりしてよいかなども、よく話し合っておくことをお勧めする。こうしたことは、従業員の不安を和らげ、不公平感を減らすのに役立つ。

 ●感情面のサポート

 いまは大変な時期だ。誰もが常に最高のパフォーマンスができるわけではない。休みを取ったり午後に休憩を入れたりすることも考慮すべきだ。

 メリーランド州フレデリック郡図書館の分館で司書をしているベス・ヘルテブリドルは、新型コロナウイルスの感染拡大による図書館の閉鎖中に、分館のリーダーシップチームと一緒にリストをつくった。

「現在の苦しい時期に士気を高めるために、リストを共有しました。新人の職員にも送り、いま、あらためて新人研修をしています。最も大変なのは、日常があまりに変わってしまい、チームのメンバーと交流する機会が持てないことです。この状況では、『暗黙のルール』の一部は伝わらないかもしれないので、新しいメンバーのために明文化する必要がありました。また他のメンバーとも、文化は変わっていないことを確認したかったのです」

 この図書館のリストには、勤務時間外にメールをチェックしなくてもよい、コーヒーを買ってこようかと聞かれたらイエスと答えてよい、忍耐強く対応してほしいと頼んでもよい、集中するための場所を設けてもよいことなどが盛り込まれている。