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職場で政治に関する話をするのは常に難しい。誰も、職場の同僚と激論を交わしたいとは思わないだろう。だが、強い政治的意見を持ち込んだり、会議の途中で突然話題を投げかけたりする同僚もいる。そうした時には、怒りを殺して押し黙るか、自分の意見を主張して相手に挑むかのどちらかになりがちだ。しかし、そうではなく、対立を対話に変える適切な介入方法があると筆者は言う。本稿では、強い政治的意見を持つ相手に対応するための「好奇心」「線引き」「謙虚さ」について解説する。


 昔からそうだったが、いまほど職場で政治の話を口にするのが難しい時代はない。これまでは議論をエスカレートさせないことが目標だったが、今日では、すでにヒートアップした状態で始まることも多い。

 さらに、政治の話を避けたくても避けられないと感じる時がある。特に、何の前触れもなくその話題を投げかけられた場合だ。

 たとえば、ズーム会議でプロジェクトの期限を前倒しにできないか話し合っている時に、同僚のネッド(仮名)がこう言ったとする。「これは製品のリリースであって、ワクチンではありませんよ」[編注]

 政治に絡めた発言をしたのは、この会議だけで4度目だった。彼が冗談を言っているのでなく、自分の意見を押し付けようとしているのを、ほかのメンバーも感じているようだ。あなたはどうすべきだろうか。

 職場の同僚と激論を交わしたい人はいない。ズームや電話越しではなおさらだろう。だが幸いなことに、そうした話題に介入する方法はある。この方法を使えば、お互いに健全な話し合いができる可能性が相当高まり、それができないと感じた時の出口も用意される。通常考えられているよりはるかに物議を醸す問題でも、率直に話し合うことはできると私は実感している。

 ただし、それには「好奇心」「線引き」「謙虚さ」の3つを忘れずに会話に臨むことが必要だ。