●グリーフカウンセリングを勧める

 多くの組織はすでに、何らかの形のメンタルヘルスサポートを従業員に提供している。そうした制度を利用できることを、いまこそ従業員に思い出してもらおう。

 従業員支援プログラム(EAP)は職場でのパフォーマンス、最終的には自身のウェルビーイングに悪影響を与える可能性のある問題を克服するために設計されている。そしてほとんどのEAPには、何らかのアセスメントやカウンセリングが含まれている。なかには、従業員が自分で選んだグリーフカウンセリングの料金を補助している会社もある。

 あなたの会社にこうした福利厚生がないならば、人事部に検討を促そう。

 ●本人の希望を重視する

 父の死後、職場に復帰した時、私は既存のプロジェクトと新たなイニシアティブに全力投球したいと思っていた。それは、自分が役に立つ人間だと感じる必要があり、父の死後の私の人生に新たな日常を見つける必要があったからだ。その一方で、仕事を減らしたい人やペースを落としたい人、異動を希望する人もいるかもしれない。

 どうか、悲嘆に暮れている人に代わって判断をしないでほしい。もっと仕事をしたいのならば、与えてほしい。忌引休暇をすべて使いたくないと本人が言うならば、休暇日数分は休むようにと説得しないでほしい。

 家族の死について語ろうとしているならば、聞いてあげてほしい。語りたくないならば、その思いを尊重してほしい。もし彼らが立ち直るのに時間がかかるならば、サポートしてあげてほしい。

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 いまこそ、職場にとって重要な時である。コロナ禍が始まってから半年以上が経過し、世界で100万人以上が命を落とす中、組織は忌引休暇やグリーフサポートについて再考しなくてはならない。

 人生の中で最も大きな痛みを覚えてトラウマを抱えている時に、リーダーがどのように支援してくれたかを、従業員はけっして忘れないだろう。


HBR.org原文:It's Time to Rethink Corporate Bereavement Policies, October 05, 2020.


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