Arthur Debat/Getty Images

感染症の流行を防ぐために、人とのコミュニケーションはリアルからバーチャルへと移行した。人脈づくりを目的とした交流会やパーティがなくなり、安堵している人もいるだろう。ネットワーキングを否定的にとらえる気持ちも理解できるが、関係性の維持がより難しいいまこそ、それを強化すべきである。組織の中でマイノリティに属しているのであれば、なおさらだ。本稿では、人とのつながりを築くうえで有効な6つの方法を紹介する。


 リモートワークと物理的距離が求められる新時代に入り、大人数で直接顔を合わせる職能交流イベントは中断されている。社内での交流も同様に、有意義な人脈と関係を築くための、職場内での直接的なやり取りができないままだ。

 ハッピーアワーやコーヒーブレイク、専門家会議などの再開を切実に思い焦がれる人は、たしかにいるだろう。とはいえ、人脈づくりのプレッシャーから解放されて安堵している人もたくさんいる。

 実際、作為的な人付き合いを嫌う人は多いといってよい。自己宣伝的かつ取引的な部分に気まずさを覚えるのだ。研究によれば、人脈づくりを心から不快に感じる人もいるという。

 リモートワーク環境では、同僚たちとエレベーター内でとっさに会話したり、休憩スペースで雑談したりできないとはいえ、内向きになることが正解ではない。むしろ、人脈づくりの必要性と重要性はさらに高まるのだ。

 経済が厳しい時期には、社外と社内両方での人脈づくりを通じて、活力源となる社会的つながり、企業・業界の知見、自己肯定感、社会的支援、キャリアチャンスがもたらされる。とりわけ、自分とは異なる属性や観点を持つ人たちと交流することで、より賢く創造的になり、困難な問題を解決する能力が高まる。

 しかし、違いを超えた人間関係は、自然に、自動的に築かれるものではない。筆者らの研究によれば、特に白人以外のプロフェッショナルにとって、人脈づくりは困難を伴いやすい。

 彼らが経験するのは一般的な不快感だけではない。影響力や信頼性や能力があると見なされないことに起因する、非白人に特有の困難に直面する場合がある。この「弱みに基づいた評価」のせいで、他者に連絡・接触を図ったり関係を築いたりすることが不足しがちとなるのだ。

 非白人はまた、交流の場で人種の違いにうまく対応できず、孤立するリスクが高い。とりわけ、自分についての情報を他者に教えることにためらいを覚えるため、職場でありのままの自分を出しにくく、深い関係を築く能力が限られてしまう。

「2倍努力して、半分しか得られない」というよくある言い回しは、経済データを見ると残念ながら正しいようだ。黒人の男女は、白人の同等職者と同程度の能力を持つと見なされるには、白人より多くの働きと成果が求められることが示されている

 筆者らの研究では、この現象は人脈づくりを含む諸活動についても当てはまる。同僚たちと異なる人種の就労者は疎外感を抱いており、自身の社会関係資本を大切だと信じることが難しいと報告されている。

 とはいえ、パンデミックによって、人脈づくりをもっと違和感なく自分らしい方法で行う新たな機会が非白人に開かれる可能性がある。これらの手法を把握すれば、短期的・長期的なキャリアアップにつながる新しい関係を築くことができるだろう。

 ただし、これらの機会を十分に活かすうえで、一つ大きなハードルがある。社内外での人脈づくりに対する非白人の認識のあり方だ。