Yaroslav Danylchenko/Stocksy

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、私たちは突然、働き方も私生活も大きく変化することを強制された。自分の力ではどうすることもできない状況は重大なストレスの要因となっている。こうした環境下で、自律性を取り戻すために何ができるのか。本稿では、従業員、マネジャー、組織それぞれがやるべきことを示す。


 新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、多くの人にプライベートでも仕事でも前例のない激変をもたらしている。私たちの働き方コミュニケーション食事買い物デート旅行などのあり方は、後戻りできない形で変わるかもしれない。

 いまは明らかに「ふつう」ではない。それでも社会は前に進み続ける。

 この混乱の中で、多くの従業員は突然、仕事の手順の根本的な変化を受け入れざるをえなくなった。これらの変化はストレスも多い。米国の労働者の10人中7人近くが、パンデミックに対処することに、これまでのキャリアの中で最もストレスを感じている。

 パンデミックがこれほどストレスに満ちている理由の一つは、自律性や、自分らしく振る舞える範囲や行動の裁量権を奪われているからだ。ある程度の自律性を持つことは、私たちが持って生まれた心理的欲求だと考えられてきた。自律性の欠如が従業員のパフォーマンスと幸福にとって有害であることは、研究が示唆する通りだ。

 コロナ渦は、従業員の自律性にとって明らかな脅威だ。身体的な健康リスクが迫り来て、今後のレイオフ(一時解雇)や一時帰休の可能性は自分ではどうすることもできず、身体的な移動を制約され、在宅勤務を強制される。

 したがって、従業員がどのように自律性の感覚を取り戻せるか、速やかに立ち直る準備ができているか、あるいはできていないかを理解することは、コロナ渦が従業員に与える継続的な影響を理解するために重要となる。