●助けを求める

 多くの女性にとって最も難しいことの一つは、助けを求めることだ。働く母親は誰かに助けを求めるよりも、何もかも自分でやろうとしてストレスを溜め込んでしまうことがある。そして、「こんなの無理」だと気づくのだ。

 誰かに助けを求めるようになるには、練習が必要だ。だが、あなたが少しでも助けを求めようとすれば、周囲も同じように助けを求めるようになる。

 近所の人々、自分の友人、子どもの友人の親、自分の親、義父母、学校の放課後プログラム、学校の送り迎えを交代でやっている親に声をかけよう。いつの間にか、誰もが助けを求めることに罪悪感を覚えなくなり、誰もが恩恵を得る互恵的な関係が構築できるはずだ。 

 ●家では「ほどほど」でいい

「ほどほどの親(good enough parent)」という考え方は、1950年代から存在する。

 ジョン・ボウルビーら愛着理論の研究者たちは、親子の間に健全かつ安定した愛着関係を形成するには親の感受性や応答性、つまり子どもの気持ちに気を配り、子どもを見たら喜びを表現し、元気がない時には慰めて、子どもをサポートする必要があることを発見した。それは、親が自分のやりたいことや健康を犠牲にしなくても、子どもをケアし、子どもとつながりを築くことができるということだ。

 何もかもできて、やる「べき」ことすべてをこなし、無私無欲を称えられる完璧な母親を目指すのではなく、自分の人生を取り戻し、自分自身をケアする母親になる必要がある。自分に新たなプレッシャーをかけるのではなく、基本を覚えておけばいいのだ。「ほどほどの親」であれば、十分に子どもとつながりを築くことができることを覚えておこう。

 ●見ると落ち込む人のフォローを外す

 フェイスブックやインスタグラムで、他人が旅先で撮った家族写真や昇進を知らせる投稿を見るのは、働く母親にとってつらいものだ。つながりを求めてソーシャルメディアを眺める時間は、自分が元気を出す時間であるべきだ。特定の人やグループの投稿を見るといつも気分が落ち込むなら、思い切ってフォローを外そう。

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 最後に、罪悪感は本質的に共感と結びついていることを思い出してほしい。相手に対して「悪い」と思うのは、あなたが相手を気にかけ、思いやりを持っている証拠だ。

 罪悪感を捨てるということは、愛情たっぷりの母親であることをやめるという意味ではない。罪悪感の根底にある、相手への思いやりに気がつこう。その思いやりは、仕事のモチベーションを高め、母親であることの喜びを再発見するパワーになるだろう。


HBR.org原文:How to Let Go of Working-Mom Guilt, September 04, 2020.


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