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将来、どのようになりたいかを最後に考えたのはいつだろうか。人は往々にして、この先も自分は変わらないと諦めがちだ。だが、過去の自分といまの自分を比べれば、まったく変化しないことはないとわかるはずだ。望む通りの自分になりたいのならば、現在までの自分と未来の自分は異なると認識すること。そのうえで、明確な未来像を描き、それにふさわしい行動をいまここから始める。みずから新たな未来を語れば、あなた自身の新たな物語をつくることができる。


 ハーバード大学の心理学者、ダニエル・ギルバード博士はTEDトーク「未来の自分に対する心理」で、我々のほぼ全員が持っているバイアスについて説明している。今日の自分は、この先もいまのまま変わらないと考える傾向が我々にはあるというのだ。

 いまの自分は10年前の自分と同じかと聞かれると、ほとんどの人が違うと答える。だが一方で、将来自分が変わる可能性については、なかなか考えられない。心理学で「歴史の終わり幻想(end of history illusion)」と呼ばれるものだ。

 過去の自分は、明らかにいまの自分とは違うと認識しているにもかかわらず、いまの自分が「本物」の「完成版」であり、未来の自分は基本的にいまと変わらないと考えがちだ。ギルバートは、簡潔にこう言い表している。「人間は、自分を完成品と誤解している制作中の未完成品である」

 人のパーソナリティやスキル、好き嫌いは時間が経過するにつれて変化する。その変化を意識しているかどうかは関係ない。最近発表された研究では、60年以上前と現時点(14歳と77歳)での回答者のパーソナリティを比較しているが、ほぼ全員のパーソナリティが当時とはまったく異なっていることがわかった。

 変化は避けられないが、コントロールできないわけではない。自分が望む通りの未来の自分になるために役立つ、3つの戦略を紹介しよう。