●探求

 探求とは、3つのレベルの好奇心を持つことを意味する。1つは、個々のチームメンバー(その中には自分自身も含まれる)と、一人ひとりの行動や嗜好に対する好奇心。もう1つは、チームとその力学への好奇心。そしてもう1つは、組織と社会に対する好奇心である。

 そのような好奇心を満たすために、チームは立ち止まり、問いを投げ掛け、内省の時間を持つ必要がある。会議では、"what"が主なテーマになることが多い。チームとしての成果や目標が中心的な議題になる。また、"how"も話し合う必要がある。どのようにチームとして仕事をするべきかについて、掘り下げた検討を行うべきなのだ。

 このような話し合いの時間を予定に入れておこう。あるいは、チームの重要課題に関しては、アクション・ラーニングを実践してもよいだろう。

 そうすることにより、思い立ってすぐに行動するのではなく、自制心を発揮し、探求を続けることができる。チームが立ち止まり、内省を行うことを通じて、チームとその目標の達成に有効な行動と役に立たない行動を明らかにできる。

 あるチームでは、メンバーのエンゲージメントの弱さが問題だった。メンバーがビデオ会議に参加しなかったり、ビデオ会議の間ずっと音声を消していて、まったく発言しなかったりすることも珍しくなかった。

 しかし、メンバーの一人がビデオ会議の冒頭に、ほかのメンバーの様子を尋ねるようにしたところ、ムードが変わった。「今日の気分はどうですか? ほかのメンバーにどのような影響を与えたいと思っていますか?」と問い掛けるようにすると、たちまちメンバーが積極的に発言するようになった。

 チームは、次の問いを考えてみよう。

・皆で創造的に考える能力を向上させる方法があるとすれば、それはどのような方法か。

・目下の状況にうまく対処するために、誰かの言葉に耳を傾けるべきなのに、そのような正しい接し方ができていないケースはないか。

・いま私たちが取っている行動(ほかのメンバーに対する行動や、顧客や納入業者などの大きなシステムに対する行動)は、長い目で見て私たちの関係にどのような影響を及ぼすのか。