●例によって、リーダーシップが大きな役割を担う

 能力のないリーダーは従業員にストレスや疎外感を与え、睡眠の質を下げる傾向が見られる。これに対して優れたリーダーは、質の悪い睡眠習慣が業績に及ぼす悪影響を、ある程度和らげることができる。

 そのためには、リーダーは単に有能であるだけではなく、みずからも睡眠不足にならないように努め、不規則な睡眠パターンを避けなければならない。

 いつもなら適切な行動を取るリーダーであっても、睡眠不足に陥ると非倫理的な行為や虐待行動に走る可能性が高くなる。質のよい眠りと質のよいリーダーシップの両方が揃えば、相乗効果が見込めるのは驚くに値しない。逆にその両方が欠けていると、破滅的な状況を招く恐れがある。

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 このように、十分な(そして質のよい)睡眠は概して、キャリアにとってプラスに働く。睡眠習慣の改善を始めるのが早ければ早いほど、より多くのことを成し遂げられるだろう。

 睡眠時間がどれだけ短いかを喧伝し、自分がいかにタフかを自慢しても、たとえ起きている時間を何らかの生産的なことに使っているとしても、長期的にはパフォーマンスやキャリアに、そしてもちろん私生活にも痛手を与える可能性があるだろう。

 職場で生産的な日を過ごすための最善策の一つは、質のよい睡眠を取るように努めることである。

HBR.org原文:How Much Is Bad Sleep Hurting Your Career? July 27, 2020.


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