我々の研究ではさらに、75の企業が学習を加速させるべく、職場環境を変えていたことがわかった。

 とりわけ、従業員の情熱を育むうえで2つのきわめて重要な職場環境の設計原理が役立つことを発見した。実験できるシステムをつくることと、従業員同士のつながりを支援することである。

 情熱をはぐくむ第1の方法は、実験を通して学び、自分の専門領域を発見できるようなシステムをつくることである。

 そのためには、サイクルタイムを短縮したり、失敗のリスクを軽減したりできるよう構築したプロセス、ツール、マネジメントの慣行を組み合わせるとよいことが、我々の研究でわかった。

 実例としてよく挙げられるのは、チームが共有する物理的またはバーチャルな空間、プロトタイプを作成したりフィードバックしたりするためのツール、そして経営陣からの支援である。

 情熱をはぐくむ第2の方法は、従業員同士のつながりをつくることだ。情熱のある従業員は生来、みずからの目標達成を手助けしてくれる人を探し出す嗅覚を持っている傾向がある。

 我々の研究では、情熱的な探求心を巧みに育成している企業は、そもそも情熱のある従業員が、自分の求める専門知識を持つ人々と組織の内外でうまく出会えるよう支援していた。これが問題を効率よく解決し、将来の協働を後押しするのに役立っていたのである。

 たとえば、個人投資家のための投資情報サービスを提供するモトリーフールにはチーフ・コラボレーション・オフィサーがいて、その唯一の仕事は積極的な協働を促すことである。

 同社の社内ソーシャルネットワークは、特定の領域の専門知識を持つ人を探すのに役立っている。この社内ソーシャルネットワークを通して、似たような情熱やスキル、経験、興味の持ち主とつながりをつくることも勧めている。