パフォーマンス向上の方法を学べるよう手助けする

 できる限り、質問をしよう。パフォーマンスの振るわない人が自分で自分を診断して、自身の未来に反映できるような質問だ。たとえば「今後あなたが向上していくうえで、この体験がどう役に立つと思いますか」と問う。

 私はコーチングしているクライアントに、「なぜ、あなたにこの質問をしていると思いますか」としばしば尋ね、クライアントがみずから結論を出すようにしている。私の見解を伝えるだけでは、自己発見の「アハ体験」を引き出せないからだ。

 自分の期待をごく明瞭に伝えようとすると、相手の一挙手一投足まで管理したくなるものだが、こうした質問をすることで、それを避けることもできる。

 ●ほどよく密な接触を継続する

 成績の振るわない人はリモートワーク中、ちょっと立ち寄ってあなたに確認したり、あなたの様子伺いをしたりすることができないことを覚えておこう。定期的に連絡を取り、絶えず意思疎通を図る責任は、マネジャーであるあなたにある。

 便りがないのはよい便り、などと考えてはいけない。あなたから率直なフィードバックを受けて以降は連絡がなければ、フィードバックを受けた側は見限られて無視されているのではないかと不安になり、パフォーマンスはますます悪化する。

 定期的なミーティングを予定に組んで、進捗状況について話す機会を持とう。ある副社長は、部下の一人が「黙って自分を切ろうとしている」と思い込んでいることを知った。そこで週1回の詳細な状況報告と、週2回の簡潔な連絡という定期的なスケジュールを立て、それを2~3ヵ月継続したところ、関係は以前よりずっと強固なものになった。

 進捗状況の報告を求めるときは、その手段まで明確に伝えよう。相手はよくメールを使うとしても、あなたが他にも山ほどメールを受け取っているなら、ショートメッセージやスラックのほうが返事をしやすいと伝えるといい。

 また、ビデオ会議だけに頼るべきではない。ビデオ会議では、本当のアイコンタクトができないので、非言語性シグナルをつかめた気がしても、実はそうでないことがある。

 チームメンバーの心理状態が読めないと気になるときは、コミュニケーションの少なくとも一部は電話にして、注意深く耳を傾けよう。声のトーンから、何に介入が必要か、多くの手がかりを得られることがある。

 膝を突き合わせての会話ができない状況で、リモートワーク中に成績が振るわない従業員に対応するのは容易ではない。しかし、ここに挙げた改善テクニックは、具体的かつ実績もある。これらを使えば、パフォーマンスだけではなく、あなたとの関係も強化されるだろう。


HBR.org原文:5 Tips for Managing an Underperformer - Remotely, July 22, 2020.


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