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危機に直面したとき、部下とのコミュニケーションがどれほど重要かは、すべてのリーダーが理解しているだろう。ただ、「どのように」伝えるかのアドバイスは溢れているが、「何を」伝えるべきかに関する研究はほとんどない。筆者らが実施した調査により、危機の渦中で従業員満足度を高める5つのポイントが明らかになった。


 危機の最中にはコミュニケーションが非常に重要であることは、すべてのリーダーが知っている。

 リーダーが緊急性、透明性、共感を持ってコミュニケーションを取ることで、従業員は危機によって絶えず変化する状況に適応することができる。

 緊急性を帯びたトーンは、損害を軽減するための迅速な意思決定を促す。透明性はリーダーに対する信頼を築き、共有した事項に対処する能力があるという暗黙の認識によって、従業員に対する敬意を示す。また、共感を示し、希望についての説得力あるメッセージを伝えることで、前途に待ち受ける課題に直面したときのレジリエンス(再起力)を養うことができる。

 しかし、こうした基本的なアドバイス以外に、危機の中で従業員に「何を」伝えるべきかに関する実証的な研究はほとんどない。そのため、ほとんどの経営者は次の質問に答えることができないだろう。「危機が発生して数ヵ月が経ったいま、パンデミックに対する組織の対応について従業員はどのように感じているか」

 リーダーのよりよいコミュニケーションを支援するため、従業員調査会社のタイニーパルス(TINYpulse)は、新型コロナウイルス危機における組織の全般的なコミュニケーションに対する従業員満足度を測定し、肯定的な反応を生む要因を明らかにすることを目的とした12の質問からなるアセスメントを開発した。私たちはこのアセスメントを、営利組織、非営利組織、政府機関を含む10の組織の従業員に送付し、3月24日~4月22日に合計830件の回答を得た。

 その結果、リーダーにとって重要な5つのポイントが明らかになった。パンデミック下の雇用主の対応に関する従業員満足度に影響を与えるうえで、重要性の高い順に説明したい。