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ビジネスで持続的な成功を収めるうえで、コラボレーションは不可欠だ。新型コロナウイルスのように、先が読めない中で複雑な問題をいくつも解決する必要に迫られたとき、その重要性がいっそう高まる。ところが、現実にはその逆をいくケースが多い。過去の成功体験に頼りすぎて、新しい視点を求めなくなるのだ。本稿では筆者らの研究をもとに、リーダーがコラボレーションを促進するための7つの戦略を紹介する。


 ビジネスで長期にわたって成功を収めるためには、効果的なコラボレーションがきわめて重要になる。この点は、コロナ禍のような危機が発生すると、いっそうくっきり見えてくる。

 大きな危機のときには特に、状況が急激に変化する中で、先々にまで影響を及ぼす複雑な問題をいくつも解決しなくてはならない。それを行うために不可欠なのが、業務機能の枠を超えて、独特の視点を持つエキスパートたちの力を結集することだ。

 幅広い経験の持ち主を集めたグループは、多様な視点でリスクとチャンスを見ることができる。そのおかげで問題の新しい解決策を見出し、状況の変化に適応して大きく変わることが可能になるのだ。

 ところが、研究によれば、危機に見舞われたとき、人は強い不安を感じ、リスク回避の傾向が強まって、新しい視点をあまり求めなくなる。過去に成功した行動や解決策に頼りがちになるのだ。このような現象は、専門的には「対脅威委縮性」と呼ばれる。

 また、物事を自分でコントロールしたいという意識が強まる結果、単独で行動したがる場合が多い。それに加えて、危機のときには、資金や雇用の機会、物資の補給などの資源が枯渇するので、人はどうしても自衛に走りがちになる。

 このような状況の下、危機のときには組織におけるコラボレーションが崩壊しかねない。しかし、2008年の金融危機に関する私たちの研究が明らかにしたように、コラボレーションが活発に行われている企業は、ビジネスで高い成果を上げ続けることができる。

 本稿では、リーダーがコラボレーションを促進するために実践できる行動を7つ紹介したい。