効果を定量評価する

 以上の4つの活動を実践するためには、たびたびそれを繰り返し、実験を重ねる必要がある。採用活動が一通り終わるたびに、いくつかの基準に照らして、面接方法の有効性について評価作業を行う。

 一つの基準は、どれくらいの頻度で、それぞれの活動により私たちの決定が左右されたかという点だ。つまり、これらのステップに従って面接を行うことで、より自信を持って判断できたかを問う。もしそうであれば、その面接方法が有効な証拠と見なせばよい。逆に、そうでなければ、どの点がうまくいっておらず、その問題を修正するためにどうすればよいのかを検討すべきだ。

 もっとも、面接方法の有効性を評価するうえで最も重んじている要素は、採用した人物の質だ。

 私たちは数年前、仕事の能力は完璧だけれど、仕事に関心を持っていないインターンを大勢採用していることに気づいた。採用活動の質を改善しなくてはならないと、私たちは思った。一部のインターンが実習終了時の面談で、私たちの会社での実習を次のステップへの踏み台と位置づけていたと語り、正社員採用の誘いを断ったのだ。

 そこで、テクノロジー面の資質を見るパートで、もっと業務に直結した質問をするようにした。そうすると、採用した人たちの定着率が上昇し始めた。

 面接が終わったあとに候補者に評価を下すプロセスも、修正する必要があった。最初の頃は、面接の日の間ずっと(本人のいない場所で)候補者のことを話題にし、互いの印象を論じ合っていた。しかし、このやり方だと、バイアスの影響を受けやすいなど、さまざまな問題が生じる恐れがあると気づいた。

 そこで、面接がすべて終わるまでは、誰とも候補者について話してはならないことにした。面接が終わると、面接に参加したメンバー全員がアンケートに記入する。候補者に関して評価を下したい、さまざまなテーマについて問うアンケートだ。全員の記入が終わってはじめて、話し合いを始める。

 リーダーは、採用が完全無欠のサイエンス足りえないと考えて、それを言い訳にして、これまで何十年も用いられてきた時代遅れの面接プロセスをそのまま続けたくなるのかもしれない。しかし、今日の経済環境で、採用に失敗するリスクを冒す余裕がある企業はほとんどないはずだ。

 私たちは、候補者のスキル、適性、企業文化との相性を明晰に把握できる面接プロセスを設計することは可能だと考えている。本稿で紹介したやり方は、その参考になるだろう。


HBR.org原文:How to Design a Better Hiring Process, June 26, 2020.


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