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先行き不透明な状態が続く中、親も子どもも大きなストレスを抱えながら、家族が幸せに過ごすための方法を模索している。もちろん、家族の形に唯一の正解はない。また、親と子それぞれが家庭に求めるものは刻々と変化する。家族を幸せにするには、それぞれが置かれている状況をリアルタイムで把握し、その時々で柔軟な対応をすること、すなわちアジャイル開発の手法を導入することが有効である。本稿では、それを実践する3つのポイントを紹介する。


 いま世界中でたくさんの家族が、外出を禁じられ、極度の不安を抱え、家庭内の大混乱に対処する新たな術を必死に模索している。

 そうした中、我が家を含め多くの家族は、ある実証済みの方法を用いている。それは意外にも「アジャイル開発」を起源とするものである。

 誰もが知っているように、共働きの親たちは膨大なプレッシャーに苦しんでいる。家族・労働研究所(Families and Work Institute)のエレン・ガリンスキーは、1000人の子どもたちにこう質問した。「あなたの親に関して、1つ願いがかなうとしたら何をお願いしたいか」

 子どもが言いそうな願いを親に予想してもらったところ、回答は「親子でもっと一緒に時間を過ごしてほしい」であった。不正解だ。最も多かった願いは、「親の疲れとストレスがもっと減ること」だったのである。

 では、ストレスを減らして家族をもっと幸せにするには、どうすればよいのか。

 その答えを知るために、私は過去15年間、数々の家族、研究者、専門家に会ってきた。その顔ぶれは「ハーバード交渉プロジェクト」の創設者、オンラインゲームのデザイナー、ウォーレン・バフェット担当の銀行員など多岐にわたる。

 研究結果を記した拙著The Secrets of Happy Families(幸せな家族になるための秘訣)はベストセラーとなったが、コロナ禍でストレスに満ちたこの時期、本書で挙げたアイデアの多くについて、私自身がいっそう確信を深めている。

 その中で最も効果的な方法は、最もシンプルなものかもしれない。それは、定期的に家族会議を開き、家族がどうなっているかを話し合うことである。