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新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中で失業者が増加している。いまだ終息の見込みはなく、経済の回復までに10年を要するという予測もある。転職や再就職を目指す人たちは非常に厳しい環境に置かれている。それでも自分のやりたいことを諦めず理想の仕事に就くために、本稿では5つのステップを紹介する。そのカギを握るのは「弱いつながり」だ。


 新型コロナウイルス感染症による危機と経済悪化を受け、世界中で失業率が急上昇している。米国では数千万人が職を失い、今後何年も雇用は記録的な低水準が続くと予想されている。

 他の多くの国々でも状況はやはり厳しい。各国政府は感染第2波を防ぐために経済再開をゆっくりとしか進められず、ワクチンがなければ、どこかの時点で再度ロックダウンを迫られる可能性もある。

 世界貿易機関(WTO)は、国際通商の崩壊は世代最大規模になると予測した。超党派の米連邦議会予算事務局は、米国経済は2030年まで完全には回復しないと見ている(そう、10年も先だ)。

 マーク・グラノベッターは1970年代初期、満足度の高い仕事の見つけ方に関する画期的な研究を行った。その後、職務と採用のあり方は大きな変遷を経てきたにもかかわらず、この研究は今日もなお有効である。

 グラノベッターは、高度専門職者、技術者、経営管理職者を対象に、どんな経路で職を得たのかを調査した。

 その結果、ほとんどは(恵まれた職については特に)、直接の応募や、求人情報に応じての履歴書の提出(当時は印刷物、現在ならオンラインだろう)という正規の経路を通じてではなかった。そうではなく「個人的なつながり」、つまり就職口に関する情報をくれる人や、自社内の誰かにその求職者を推薦してくれる人を介して、就職に成功していたのである。

 求職者らは、個人的なつながりを介してのほうがより有益な情報を得られる(そして提供できる)ことに気づき、このやり方を好んだ。また、このプロセスで職を得た人たちは平均的に、より高い給与を享受し、自身の職務に「とても満足している」傾向が高かった。自分のスキル、知識、経験に合わせて職務をカスタマイズしてもらえたケースも報告されている。

 筆者は30年以上にわたるエグゼクティブ・サーチの経験をもとに確信しているが、雇用主側もまた、ほとんどがこのやり方を好むはずである。

 ただし、自分の個人的なつながりにおいて、誰が最も役に立ってくれるのかを把握することが決定的に重要だ。グラノベッターのさらなる発見によれば、自分に「近すぎない」人、たまにしか話さない人、異なる職業の人を通じてのほうが、職を見つける可能性が高い。この概念を、彼は「弱いつながりの強さ」という見事な言葉で表現している。

 以降も多くの研究者が、新たな職を見つける最良の手段は多様性のある個人的ネットワークであることを裏づけている。その構成員は、近隣地域、大学、高校、友愛組織、スポーツ、娯楽や趣味の集まりで知り合った人かもしれない。休暇中に一度会っただけの相手でも含まれうる。

 私たちは現在、真に困難な時期を耐え忍んでいる。こうした状況下で「よい職」を確実に得るための求職手段は、個人的なつながりを活性化させることに他ならないと筆者は考えている。そのためには、以降に示す系統立った方法で取り組む必要がある。